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American Journal of Ophthalmology

2012
153巻

緑内障チューブ手術と線維柱帯切除術の5年経過(1)術後成績

American Journal of Ophthalmology 153巻(5号)2012

Treatment outcomes in the Tube Versus Trabeculectomy (TVT) Study after five years of follow-up.
Gedde SJ et al(CA USA)
Amer J Ophthalmol 153(5): 789-803, 2012
・Tube Versus Trabeculectomy (TVT) Studyの5年後の結果の報告。
・17施設で、18-85歳で、以前に線維柱帯切除術を受け、許容できる最大治療下での眼圧が18以上、40以下のコントロール不良例を対象として、Tubeシャント(350mm2 Baerveldtインプラント)あるいは、マイトマイシンCを使用した線維柱帯切除術を行った。
・手術失敗の基準は、追加治療を行っても眼圧が21mmHgを越えるか、眼圧が20%低下しないか、眼圧が5mmHg以下か、緑内障再手術を行ったか、光覚がなくなった場合とした。
・212例212眼を、107眼のTube(T)群と105眼の線維柱帯切除(L)群に分けて検討した。
・5年後の眼圧はT群14.4±6.9mmHg、L群12.6±5.9mmHgで有意差なし。
・緑内障点眼数もT群1.4±1.3、L群1.2±1.5で有意差なし。
・視力にも有意差なし。5年間の積算失敗率はT群29.8%、L群46.9%で有意差あり(HR=2.15 95%CI=1.30-3.56 p=0.002)。再手術率は、T群9%、L群29%で有意差あり(p=0.025)。
・この結果からは、Tubeの方が良好であった。

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