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Journal of Cataract & Refractive Surgery

2019
45巻

円錐角膜者が眼瞼を擦る影響

Journal of Cataract & Refractive Surgery 45巻 (8号) 2019

Comparison of eye-rubbing effect in keratoconic eyes and healthy eyes using Scheimpflug analysis and a dynamic bidirectional applanation device.
Henriquez MA et al(Switz)
J Cataract Ref Surg 45(8): 1156-1162, 2019
・31名の円錐角膜患者と30名のCtrl者で眼瞼を擦った影響をScheimpflug、角膜形状、角膜厚等で測定した。
・眼瞼を1分間擦り、5分の間隔を開けて再度1分間擦り、その直後、7分後、14分後に測定した。
・眼瞼を擦った直後の変化を円錐角膜とCtrlで比較すると、角膜前面強主経線-0.03±0.32:0.07±0.15D、角膜後面乱視0.14±0.50(p=0.03):-0.01±0.08D、前房容積ー5.09±8.45(p=0.0003):0.03±7.06mm3、角膜後面弱主経線0.03±0.06:ー0.001±0.04mm、眼圧ー1.61±1.41(p=0.001):-1.21±1.99mmHgであった(有意差あったものにはp値添付)。(TY)

2019
45巻

Negative dysphotopsiaを軽減するIOLデザイン

Journal of Cataract & Refractive Surgery 45巻 (7号) 2019

A modified intraocuar lens design to reduce negative dysphotopsia.
Erie JC et al(CA USA)
J Cataract Ref Surg 45(7): 1013-1019, 2019
・Negative dysphotopsiaを軽減するためのIOLデザインを光線追跡ソフトを用いて検討した。
・通常の高屈折率IOLでは光が入らない鼻側網膜は85度から93度に発生するが、周辺部後面が凹となったIOLでは暗くなる部位へも光が入るようになっていた。
・この様なデザインのIOLを使用すればnegative dysphotopsiaを減らす事ができる。(TY)

2019
45巻

浅前房眼に対するフェムトセカンドレーザー白内障手術と従来の水晶体超音波乳化吸引術の比較

Journal of Cataract & Refractive Surgery 45巻 (5号) 2019

Comparative evaluation of femtosecond laser-assisted cataract surgery and conventional phacoemulsification in eyes with a shallow anterior chamber
Viraj A. Vasavada, et al. (India)
J Cataract Refract Surg 2019(5); 45:547-552
目的:浅前房眼に対するフェムトセカンドレーザー白内障手術(FLACS)と従来の水晶体超音波乳化吸引術の術中、術後成績を比較する。
方法:浅前房眼(<2.5mm)で白内障手術を受ける患者を、FLACS(FLACS群)または従来の水晶体超音波乳化吸引術(Phaco群)を受けるように無作為に振り分けた。
患者を術後1日、1週間、1、3、6ヶ月後に追跡調査した。
中心角膜厚(CCT)、1週間後の角膜の透明度、前房細胞とフレア、角膜内皮細胞密度(ECD)、矯正していない遠見視力(UDVA)を比較検討した。
結果:FLACS群91眼、Phaco群91眼の全182眼。
術後1日および1週間で両群ともベースラインと比較してCCTが増加した。しか、平均CCTは、FLACS群と比較してPhaco群で有意に高かった(P <0.05)。 CCTは両群とも術後1ヶ月でベースライン時に戻った。(表3)
前房細胞とフレアは、術後1日、1週間で、白内障グレード2以上のFLACS群で有意に低い割合を示した。しかし術後1ヶ月で、両群とも検出可能な細胞またはフレアはなかった。(表4)
術前平均ECDは両群間で有意差はなかった。術後6か月までECDは両群で術前より低かった。術後6か月ECD減少率はFLACS群7.55%、Phaco群8.20%だった。両群間で有意差はなかった。(表5、6)
術前UDVAの平均値は、FLACS群0.67±0.05 logMAR、Phaco群0.72±0.67 logMARであり、群間で統計的な有意差はなかった(P = 0.56)(表7)。術後1週ではFLACS群0.18±0.31 logMAR、Phaco群0.27±0.65 logMARで有意差を認めた(P = 0.042)。しかし、その後は両群間で差はなかった。(表7)
結論:浅前房眼では従来の水晶体超音波乳化吸引術後の角膜浮腫および炎症の危険性が高い。
FLACSは特に術後早期の角膜浮腫および炎症の改善をもたらした。従来の白内障手術と同等の安全性と有効性を示した。(CH)

2019
45巻

眼軸長測定方法の検討

Journal of Cataract & Refractive Surgery 45巻 (3号) 2019

A comparison of two methods to calculate axial length.
Cooke DL et al(MI USA)
J Cataract Refract Surg 45(3): 284-292, 2019
・9つの計算式を検討した。
・超音波計測でのSRK/T、Holladay 1 & 2、Hoffer Q、Haigis、光学的計測でのBarrett、OKULIX、Olsenで検討した。
・短眼軸は22.0mm未満、長眼軸は26mm以上とした。
・結果の1位、2位は、短眼軸ではOKULIXとOlsen(PhacoOptics)、長眼軸ではHaigisとOlsen(Lenstar)、全眼軸ではOKULIXであった。(TY)

2019
63巻

水疱性角膜症に対するステロイド点眼の効果

Journal of Cataract & Refractive Surgery 63巻 (3号) 2019

Effect of topical steroid instillation on central corneal thickness in eyes with bullous keratopathy.
Ono T et al(宮崎)
Jpn J Ophthalmol 63(3): 229-233, 2019
・水疱性角膜症に対する0.1% ベタメサゾン点眼と5%塩化ナトリウム液(高調食塩水)とを各18例18眼で比較した。
・治療前の中心角膜厚CCCは両群で有意差はなかったが、ベタメサゾン群でのCCCの変化は2週間目(p=0.002)、1ヶ月目(p=0.02)、3ヶ月目(p=0.001)で高調食塩水よりも有意に減少していた。(TY)

2019
45巻

後嚢破損時のIOL captureの新しい方法

Journal of Cataract & Refractive Surgery 45巻 (2号) 2019

Haptic tuck for reverse optic capture of a single-piece acrylic toric or other single-piece acrylic intraocular lenses.
Gimbel HV et al(Canada)
J Cataract Refract Surg 45(2): 125-129, 2019
・大きな後嚢破損が発生した時の、1-piece acrylic toric IOLや他の1-piece acrylic IOLについて、新しい囊固定法について述べる。
・厚いhapticsをsulcusから離すために、hapticsを囊の下にしてoptic縁を囊の上に置くreverse optic captureが必要である。
・optic縁を囊上に残したまま、両方のhapticsをそれぞれCCCを通して下に押し込む。
・この方法をわれわれは「haptic tuck for reverse optic capture」と名付けた。(TY)

2019
45巻

小瞳孔に対する手術方法の比較

Journal of Cataract & Refractive Surgery 45巻 (2号) 2019

Iris hooks versus a pupil expansion ring: operating times, complications, and visual acuity outcomes in small pupil cases.
Nderitu P et al(UK)
J Cataract Refract Surg 45(2): 167-173, 2019
・9552例の白内障手術のうち425例(4.4%)が小瞳孔であり、そのうち95例のiris hookと314例の瞳孔拡張器(Malyugin ring)とを比較した。
・平均手術時間は熟練者で16分、未熟者で26分であったが、Iris hookは熟練者では+14分、未熟者では+24分、余計に時間がかかったが、Malyugin ringでは、それぞれ+4分と+6分であった。
・術中合併症は両者とも特にふえることはなかったが、Malyugin ringは術後の前眼部ぶどう膜炎や角膜浮腫の率が高くなっていたので、挿入時や摘出時に注意が必要である。(TY)

2019
45巻

各種眼内レンズによるdysphotopsiaの検討

Journal of Cataract & Refractive Surgery 45巻 (2号) 2019

In vitro and schematic model eye assessment of glare or positive dysphotopsia-type photic phenomena: comparison of a new material IOL to other monofocal IOLs.
Das KK et al(UT USA)
J Cataract Refract Surg 45(2): 219-227, 2019
・5種類の眼内レンズを用いてグレアあるいはpositive dysphotopsia現象を検討した。
・使用したIOLはClareon CNA0T0(Alcon)、Tecnis XCB00(AMO)、enVista MX60(B&L)、Eternity W60(Santen)、Vivinex XY1(Hoya)であり、使用した度数は25Dである。
・光線追跡法でIOL縁によるedge-transmitted glareとreflected glareを検討した。
・ClareonとVivinexは無視できる程度で、TecnisとenVistaは45度以上の軸外入射光線に対してグレアが発生。
・Eternityはこのグレアが最大であった。(TY)

2019
45巻

1ピース アクリルIOLの逆opticキャプチャー

Journal of Cataract & Refractive Surgery 45巻 (2号) 2019

Haptic tuck for reverse optic capture of a single-piece acrylic toric or other single-piece acrylic intraocular lenses
Howard V. Gimbel, Hala A. Marzouk(Canada)
J Catacact Refract Surg 2019;45(2):125-129

・1ピース アクリルIOLをsulcus固定またはCCCにopticキャプチャー→厚みのある角状のhapticsが虹彩裏面や毛様帯に接触、過去には虹彩上皮ダメージや色素性緑内障(参考論文A)、虹彩萎縮や前房・硝子体出血、Uveitis-glaucoma-hyphema(UGH)症候群(参考論文B)などの報告
・通常は1ピース アクリルIOLの嚢内固定か、3ピースIOLに変えてsulcus固定またはopticキャプチャー
・本論文では1ピース アクリルIOLを逆にopticキャプチャーさせる方法を紹介
・破嚢時のトーリックIOLの固定などに有用(MK)

2019
45巻

IFIS発症と合併症の性差と対策

Journal of Cataract & Refractive Surgery 45巻 (1号) 2019

The role of sex in intraoperative floppy-iris syndrome.
Tzamalis A et al(Greece)
J Cataract Refract Surg 45(1): 41-47, 2019
・4年間で行った3213例3811眼の超音波乳化吸引術中にIFISを発症した症例の男女差を検討した。
・予防的にphenylephrineやadrenaline、虹彩フックやリングを使った症例は除外した。
・女性1678例(50.8%)-1937眼(72.04±7.1歳)でIFISは25眼1.29%で発生、男性では1535例(49.2%)-1874眼中(72.92±6.5歳)、IFISは97眼5.17%で発症し、有意に多かった(p<0.0001)。
・男性97眼中、α1遮断剤内服者は70例(72.2%)であったが、女性は0名だった。
・後嚢破損は女性25眼中7例(28%)で発症したが、男性では97眼中9例(9.28%)であり、硝子体脱出は女性25眼中7例(28%)で発症、男性では97眼中7例(7.22%)であり、いずれも有意差があった(p=0.01)。
・後嚢破損と最終視力は、女性ではIFISの強さに相関していた。
・文献上では不意のIFIS発症での後嚢破損の合併症は7-12%とされているが、十分な注意や対策を取れば後嚢破損の合併症はほぼ0にすることができるとされている。
・女性の症例ではIFISに対する対策がされていないため、女性でのIFIS発症時の合併症が増えたと考えられる。(TY)

2019
45巻

IFISの性差

Journal of Cataract & Refractive Surgery 45巻 (1号) 2019

The role of sex in intraoperative floppy-iris syndrome
Argyrios Tzamalis, Artemis Matsou, Maria Dermenoudi, Periklis Brazitikos, Ioannis Tsinopoulos(Greece)
J Catacact Refract Surg 2019;45(1):41-47

・3213例3811眼(男性1874眼、女性1937眼)の白内障手術患者
・女性のIFIS発症は25眼(1.29%)と男性の97眼(5.17%)より有意に低い(P<0.001)
・IFIS発症の平均年齢は男女間で有意差なし(72.92歳 vs. 72.04歳、P=0.56)
・α1ブロッカー内服:男性70/97眼(72.2%)、女性0/25眼(0%)
・IFIS眼での後嚢破損の合併症は女性(7/25眼、28%)が男性(9/97眼、9.28%)より有意に高い(P=0.02)*全体では男女差なし(P>0.05)
・女性において、後嚢破損の合併率および最終視力はIFIS重症度と有意に関連(それぞれP<0.001、P=0.02)
【結論】女性患者ではIFISの合併はまれであるが、その重症度に応じて術中合併症のリスクが増加し最終視力も低くなる傾向がある。(MK)

2018
44巻

眼内毛様体光凝固の効果

Journal of Cataract & Refractive Surgery 44巻 (9号) 2018

Phacoemulsification and endocyclophotocoagulation in uncontrolled glaucoma: Three-year results.
Smith M et al(UK)
J Cataract Refract Surg 44(9): 1097-1102, 2018
・以前に濾過手術を行っていないコントロールが困難な緑内障に白内障手術と360度眼内光凝固を84例84眼に行った結果を報告する。
・失敗の基準は1)眼圧が21mmHg以上か、6mmHg以下か、20%以上下がらなかった場合、2)追加の眼内光凝固あるいは手術が必要だった場合とした。
・術前眼圧と薬剤数は18.7±4.8(2.6±0.3)であったものが1年後13.3±3.3(2.5±1.0)、2年後13.8±3.8(2.4±1.1)、3年後14.0±3.9(2.5±1.1)まで低下した。
・9例(10.7%)で合併症がみられたが、緩解した。
・7例がCME、1例が持続する角膜浮腫、1例がIOL捕捉であった。
・3年後の手術の成功率は約40%であった。(TY)

2018
44巻

超音波乳化吸引を用いない核分割の新方法

Journal of Cataract & Refractive Surgery 44巻 (8号) 2018

Microinterventional endocapsular nucleus disassembly for phacoemulsificatio-free full-thickness fragmentation.
Ianchulev T et al(NY USA)
J Cataract Refract Surg 44(8): 932-924, 2018
・水晶体核を分割する小さな器具について報告する。
・この器具は超弾性のあるニッケルとチタンの記憶形状合金の細い線維(miLOOP)からできている。
・通常の前嚢切開、hydrodissection後に、2.3mmの角膜切開創から挿入し、折りたたまれたmicroloopを伸ばして水晶体前面から前嚢下に入り、水解離部を垂直に回転しながら核全体を包み込む。
・Loopを機械的に引っ張ることによって核分割ができる。
・2分割、4分割あるいはそれ以上の分割が可能である。この方法は核の硬さにかかわらず可能であり、超音波乳化やfemotosecondでの分割が不要となる(TY)

2018
44巻

眼内レンズ計算結果の違い

Journal of Cataract & Refractive Surgery 44巻 (6号) 2018

Refractive outcomes of intraocular lens power calculation using different corneal power measurements with a new optical biometer.
Savini G et al(Italy)
J Cataract Ref Surg44(6): 701-708, 2018
・Scheimpflug analyzerとPlacido disk topographerを用いて、眼軸長が24.19±1.31(21.63~28.65)mmの118眼で眼内レンズの度数計算を行った結果を報告する。
・度数計算はBarrett Universal II、Haigis、Hoffer Q、Holladay 1、SRK/T式を用いた。
・角膜曲率は角膜前面曲率だけから求めたK値と、光線追跡法を用いた角膜前面後面の全角膜屈折度(TCP1、TCP2、TCP-IOL)を求めた。
・K値は43.74±1.40、TCP1は43.13±1.35、TCP2は41.87±1.30、TCP-IOLは42.62±1.35で有意差があった(p<0.0001)。
・通常のK値での予測が一番よく、誤差は0.22から0.29以内であり、計算式にもよるが、76.2%から84.7%では0.5D以内の誤差であった。
・常数を最適化すれば、すべての測定法に有意差はなくなった。(TY)

2018
44巻

眼科用器具の洗浄ガイドライン

Journal of Cataract & Refractive Surgery 44巻 (6号) 2018

Guidlines for the cleaning and sterilization of intraocular surgical instruments.
Chang DF et al(UT USA)
J Cataract Ref Surg 44(6): 765-773, 2018
・ASCRS、AAO、外来眼科手術組織の要請で、Ophthalmic Instrument Cleaning & Sterilizatio (OICS) Task Forceが記載したガイドラインである。
・OICS Task Forceは同日の連続する手術での器具の使いまわしの安全性を2007年に報告しているが、他の報告では通常の酵素洗浄でもTASSを引き起こす微細な残留物を取り除けないとされている。
・実際の安全面での利益のない、費用や労力がかかり、2酸化炭素排出量を増やす手術室の手続きの多様性についての将来の検討が必要である。
・眼科手術では他科手術では問題にならないようなほんの僅かな洗浄剤や汚染化学物質がTASSを引き起こすことがある。
・TASSは2006年に大発生し、その後、2007‐2009年と、2009‐2012年のTASSの1454症例(69000眼の連続する白内障手術)の検討から、TASSの原因はハンドピースの不十分な洗浄とすすぎ、酵素洗剤の使用、超音波洗浄だとされた。
・2014年の調査では、前年の1年間で行われた608,117眼の手術で感染は0.02%に発生し、TASSは0.01%で発生していた。
・酵素洗浄は全ての場合に行うべきではないと考えている。
・その理由は、酵素洗剤はsubtilisinあるいはαアミラーゼ外毒素を含んでおり、いずれもオートクレブでは変性されない事、酵素洗剤で角膜内皮が痛むことが報告されていることなどであるり、酵素洗剤の不十分なすすぎがTASSの大量発生に関連したと考えられている。
・超音波チップの再使用については製造会社によって差がある。
・全チップの使い捨てはAlconであり、50回の再使用を認めているのはMicroSurgical Technology、20回の再使用チップを出しているのはAMO、Johnson & Johnsonである。
・これらの8種類のチップを10回再使用した報告では電顕でもX線検査EDSでも形態的な変化は見られなかったとの報告があり、チタン製のチップをディスポにするかどうかは任意で、臨床的な判断で決めればよいと考えられる。
・滅菌については、全ての使用説明書IFUを忠実に守ることは難しい。なぜなら、滅菌時にIFUに従って滅菌物を分けることは実際的ではないからである。
・同日の短時間サイクルでの器具使用をやっている施設は52.3%で、そのうち、49.7%がSTERISのAMSCOを使用し、44.3%がSciCanのSTATIMを使用していた。
・2酸化炭素排出量は英国では白内障手術1件当たり180KgCO2排出に相当し、これは米国車が430マイル走行と同じである。この過半数の要因はディスポ製品の使用である。
・インドではこの排出量は10分の1以下であるが、この理由は器具の再使用にある。
・ここに記したガイドラインは、科学的ならびに教育的な観点からのものであり、法的、規制的なものを順守したものではないので、個々の医師が正当性を独自で判断してほしい。(TY)

2018
44巻

多焦点IOL挿入後に生じたCarles Bonet症候群

Journal of Cataract & Refractive Surgery 44巻 (5号) 2018

Charles Bonnet syndrome secondary to multifocal intraocular lens implantation.
Kim US.
J Cataract Refract Surg. 2018 May;44(5):665. 
・69歳女性、両眼とも視力20/30、白内障以外の眼合併症、高血圧以外の全身合併症なし
・まず左眼の白内障を手術、多焦点IOL(Tecnis Symfony ZXR100)を挿入
・手術翌日から幻視を自覚(人の顔が半分ダリの絵の様に溶けている、波のようなものが動くなど)
・左眼を隠すと症状消失
・単焦点IOLに交換したのち症状治まる(MK)

2018
44巻

YAGレーザー後発白内障手術後にトーリックIOLが回転

Journal of Cataract & Refractive Surgery 44巻 (4号) 2018

Rotation of a toric intraocular lens from neodymium:YAG laser posterior capsulotomy.
Kaindlstorfer C, Kneifl M, Reinelt P, Schönherr U. (Austria)
J Cataract Refract Surg. 2018 Apr;44(4):510-511. 
・77歳男性
・白内障手術2w後にYAGレーザー後発白内障手術を施行(*視力20/16、後発白内障なし)
・YAG後に患者はハロー、二重輪郭像、霧視を自覚
・トーリックIOLが163°→45°(115°以上)回転していた
・眼軸長26.2mm(MK)

2018
44巻

年齢および疾患が一致した眼における深層層状角膜移植(DALK)および全層角膜移植(PKP)後の白内障手術

Journal of Cataract & Refractive Surgery 44巻 (4号) 2018

Cataract surgery after deep anterior lamellar keratoplasty and penetrating keratoplasty in age- and disease-matched eyes
Seika Den, et al. (東京歯科大学市川総合病院)
J Cataract Refract Surg. 2018;44(4):496-503.
目的:DALK後の白内障手術の有効性と安全性を評価し、PKP後の結果とを比較検討した。
対象と方法:DALK30眼(角膜実質瘢痕22眼、格子状角膜変性2眼、円錐角膜2眼、ヘルペス性角膜炎4眼)、
PKP30眼。
白内障手術後の内皮細胞密度(ECD)、矯正視力(CDVA)、等価球面度数、および屈折値を2群間で比較した。
結果:両群とも白内障手術中に重大な合併症は起こらなかった。後嚢破裂はPKP群のみで4眼に生じた。
DALK群では、4眼でPEA中にDescemet膜が部分的に剥離した。しかし、すべて手術終了時まで自然に再付着していた。
移植片の透明性は同様に高かった。DALK群(90.0%)とPKP群(80.0%)(P = 0.47)。
両群とも早期のECD損失を認め、手術後1ヶ月で差はなかった。しかし、PKP群のECDは時間の経過とともに徐々に減少したが、DALK群のそれは変化しなかった(1年経過観察中)。 2群間のECD減少率の差は、6ヶ月および12ヶ月で統計的に有意であった。
平均視力は、DALK群では術前0.1±3.4から1ヶ月で0.5±1.7に、PKP群ではそれぞれ0.1±3.9から0.5±1.9に有意に改善した(いずれもP=0.001)。術後1年間、同様のレベルにとどまった。測定時間ごとの両群の差は統計的に有意ではなかった。
屈折率誤差はDALK群では3ヶ月目で±1.0D以内、±2.0D以内それぞれ51.7%(29/9)、79.3%(29/29)、PKP群では48.1%(27/13) 、77.8%(21/27)であり、両群間で統計的に有意ではなかった。結果は、手術後1ヶ月、6ヶ月、および12ヶ月で同様であった。
結論:白内障手術は、DALKまたはPKP後でも安全に行うことが出来た。また、良好な視力および屈折の結果を得た。白内障および角膜病変を併せ持ち、角膜内皮の損傷がない場合はDALKに続いて白内障手術を行うと、PKP後に白内障手術を行うより内皮損傷がより少なくなる。(CH)

2018
44巻

散瞳剤と麻酔剤の合剤(Mydrane)の効果

Journal of Cataract & Refractive Surgery 44巻 (3号) 2018

Pupil dilation dynamics with an intracameral fixed combination of mydriatics and anesthetic during cataract surgery.
Chiambaretta F et al(France)
J Cataract Refract Surg 44(3): 341-347, 2018
・Phase 2(139例)と3(591例)のrandomized studyとして、散瞳剤と麻酔剤の合剤(Mydrane:tropicamide 0.02%+phenylephrine 0.31%+lidocaine 1.0%)を前房内注入した後の散瞳状況をビデオ撮影した。
・95%散瞳が28.6±4.6秒で得られた。
・Omidria(phenylephrine 1.0%+ketorolac 0.3%)もFDA承認薬である。(TY)

2018
44巻

緑内障眼における眼内レンズの度ずれ

Journal of Cataract & Refractive Surgery 44巻 (3号) 2018

Refractive outcome of phacoemulsification cataract surgery in glaucoma patients.
Manoharan N et al(CO USA)
J Cataract Refract Surg 44(3): 348-354, 2018
・緑内障眼でのIOL移植後の屈折誤差について検討した。
・緑内障206眼とCtrl 1,162眼で検討した。
・緑内障眼ではPEAのみが80眼、Microbypass Stentが25眼、endocyclophotocoagulation(ECP)が81眼、Microbypass Stent+ECPが20眼である。
・屈折誤差が±0.5Dと±1.0D以上は、Ctrl眼では29.9%と4.9%、緑内障眼では40.3%(p=0.061)と11.2%(p=0.011)であった
・屈折誤差±1.0D以上のORは、POAG(154眼)で1.90(p=0.176)、PACG(18眼)で14.54(p=0.006)、PE緑内障(23眼)で7.27(p=0.0138)であった
・眼軸長が25.0mm以上のPOAGで発現率が高かった(p=0.0298)
・緑内障眼では術後の矯正logMARが0.1088(小数点0.78)、Ctrl眼では0.0358(小数点0.92)で有意差があった(p=0.01)。(TY)

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