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American Journal of Ophthalmology

2013
155巻

ポリープ状脈絡膜血管症に対する低照射エネルギー光線力学療法の2年の成績

American Journal of Ophthalmology 155巻(1号)2013

Two-Year Results of Reduced-Fluence Photodynamic Therapy for Polypoidal Choroidal Vasculopathy
Ayana Yamashita, at al (香川大)
Am J Ophthalmol 155(1): 96-102, 2013
・PCVに対するRF-PDTの有効性の長さを調査した。
・2007.7.1.~2009.6.30.の間に集められた、無治療のPCV患者38人38眼(男性34人、女性4人)、
平均年齢71.0歳(47~83歳)。
眼底検査とICGAで PCVと判定された。
すべての患者はRF-PDT前、RF-PDT後3ヶ月毎に経過観察をした。
RF-PDT終了は、FAで完全にleakが止まり、OCTで滲出性変化がなくなった時とした。
・視力RF-PDT前 0.43±0.28 、RF-PDT後3ヶ月0.32±0.32、6ヶ月0.30±0.31、12ヶ月0.28±0.32、
24ヶ月0.29±0.34
有意な変化は無かった。
さらに、RF-PDT前視力が20/40より良かった13眼はRF-PDT前0.18±0.07からRF-PDT後12ヶ月視力0.05±0.20に改善し、24ヶ月後まで維持した。
平均治療回数1.9回(1~4回)、38眼中19眼(50%)が24か月で1回だった。
RF-PDT後5眼(13%)でRF-PDT後3ヶ月以内で網膜下出血を認めたが、ひどいものではなかった。6ヶ月以内には完全に吸収し、3段階以上の視力低下はなかった。
全例でOCT でRF-PDTで治療した範囲のRPEに変化はなかった。
全身的な副作用はなかった。
・治療回数は抗VEGF治療に比べ、とても少なかった。
さらに、PCVに対するRF-PDTと抗VEGF治療の併用療法についての追加研究が必要である。(CH)

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