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American Journal of Ophthalmology

2010
150巻

虚血性糖尿病網膜症は核白内障の予防因子になるか

American Journal of Ophthalmology 150巻(4号)2010

Ischemic diabetic retinopathy may protect against nuclear sclerotic cataract.
Holekamp NM et al(MO USA)
Amer J Ophthalmol 150(4): 543-50, 2010
・糖尿病は核白内障に対して保護的に働くかどうかをScheimpflug写真により52眼で検討した。
・23眼は糖尿病患者で、そのうち14眼は虚血性の増殖性網膜症である。
・術前、虚血性網膜症眼は非虚血性糖尿病眼あるいは非糖尿病眼よりも、術眼においても(p=0.0001)、非術眼においても(p=0.03)、核白内障は少なかった。
・硝子体手術後に、非虚血性糖尿病眼と非糖尿病眼では同じ様に核白内障が進行したが、虚血性網膜症眼では核白内障の有意な進行はなかったため、6か月後(p<0.000006)、12ヶ月後(0<0.001)に有意に核白内障は少なかった。
・術前の水晶体混濁、年齢、その他の合併症などで補正しても、結果は変わらなかった。
・このことは、酸素への暴露が核白内障の形成に一役かっていることを支持するものである

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