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American Journal of Ophthalmology

2020
216巻

緑内障眼における前部強膜孔

American Journal of Ophthalmology 216巻(8号)2020

Clinical assessment of scleral canal area in glaucoma using spectral-domain optical coherence tomography.
Sawada Y et al(秋田大)
Amer J Ophthalmol 216(8): 28-36, 2020
・緑内障患者に対し、SD-OCTを用いて前部強膜孔ASC(anterior scleral canal) を調べた。
・緑内障患者103名206眼を片眼緑内障33名と両眼性緑内障70名に分けて調査した。
・視神経乳頭を中心にしてenhanced depth ED-OCTを行い、ASC開口面積、ASCの最大面積を求めた。
・片眼緑内障者ではASC開口面積、最大面積ともに緑内障眼では健常眼よりも有意に大きかった(いずれもp<0.001)。
・両眼緑内障者では、この両者は、視野欠損が強い眼では少ない眼より有意に大きかった(p=0.008とp=0.0018)。
・これらの値の個人差は緑内障者では正常者よりも有意に大きく、緑内障であっても、篩板が前方に移動し、ASCが小さくなっている緑内障もあることが電顕での結果から分かっている。
・このASC面積と緑内障との関連については更なる検討が必要である。(TY)

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