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American Journal of Ophthalmology

2020
211巻

運動するとOCTAでCNVが見つけやすくなる

American Journal of Ophthalmology 211巻(3号)2020

Chronic Neovascular Central Serous Chorioretinopathy: A Stress/Rest Optical Coherence Tomography Angiography Study
Lupidi, Marco et al.(Italy)
Amer J Ophthalmol 211(3) : 63 – 75, 2020
【目的】
慢性中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)患者における脈絡膜新生血管(CNV)の画像化において、運動時と安静時との光干渉断層計血管造影(OCTA)所見を比較。
【デザイン】
プロスペクティブ、コホート研究
【方法】
多施設共同研究、慢性CSCで扁平かつ不規則な色素上皮剥離(FIPED)を有する連続した29人の患者を対象
全患者に安静時およびストレス時(ハンドグリップテスト[HGT])のOCTAを実施
全身の血行動態データを検査中に記録
安静時およびストレス時のOCTAのen-face画像および断面図を定性的に比較、CNVによるフローシグナルの程度を確認
en-face OCTAは、ストレス状態における新生血管パラメータの変化率を評価するために、さらに自動化された定量分析を施行
【結果】
血圧はHGT中に有意に増加(P = 0.001)
en-face画像と断面像の両方を考慮すると、安静時OCT-Aで13眼、ストレスOCT-Aで22眼にCNVが同定された(P = 0.001)
断面像は、安静時(P = 0.125)とストレス(P = 0.001)時の両方の条件の下でCNVシグナルを検出する上で、en-face画像よりも感度が高かった
定量分析では、ストレス時のOCT-Aで有意に大きい新生血管面積とフラクタル次元を示した(P = 0.002)
【結論】
HGT中にOCT-A検査を行うことで、慢性CSCにおけるCNVの検出感度が向上する
血圧上昇に伴う血管新生血管灌流の増加は、この疾患における脈絡膜循環障害と矛盾せず、この疾患におけるCNVに関する新たな議論の余地を示す(MK)

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