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American Journal of Ophthalmology

2021
225巻

頭痛と網膜動脈閉塞との関連について

American Journal of Ophthalmology 225巻(5号)2021

Risk of retinal artery occlusion in patients with migraine.
Al-Moujahed A et al(CA USA)
Amer J Ophthalmol 225(5): 157-165, 2021
・頭痛が網膜動脈閉塞と関連するかについて、2007-2016の保険データベースを基に調査した。
・網膜動脈閉塞は、全てのRAO、CRAO、BRAO、その他のRAO(一過性あるいは局所的なもの)について調査した。
・調査基準に合致した頭痛患者を418,965名抽出し、年齢等を合致させたコントロール者と比較した。
・頭痛患者418,965名のうち、1060名(0.25%)がRAOと診断されたが、同数のコントロール者の中では、335名(0.08%)がRAOと診断されただけであり、危険率HR=3.48(95%CI= 3.07-3.94 p<0.0001)で有意差があった。
・RAOの全タイプで同じ様な傾向があり、CRAOではHR=1.62(1.15-2.28)、BRAOではHR=2.09(1.60-2.72)、他のCRAOではHR=4.61(3.94-5.38)であった。
・前駆症を伴った頭痛では前駆症を伴わないものに比較してHR=1.58(1.40-1.79 p<0.001)であった。
・BRAOではHR=1.43(1.04-1.97)、他のCRAOではHR=1.67(1.45-1.91)であったが、CRAOではその傾向はなかったHR=1.18(0.75-1.87)。
・この傾向は加齢、男性、急性冠不全、高血圧、SLEなどで強かった。(TY)

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