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American Journal of Ophthalmology

2022
240巻

青色光に対する誤解

American Journal of Ophthalmology 240巻(8号)2022

The blue light hazard versus blue light hype.
Mainster MA et al(KS USA)
Amer J Ophthalmol 240(8): 51-57, 2022
・青色光による網膜障害は実験室的な結果で、太陽を見つめたとか、硝子体手術時の強い照明等、短時間の異常に強い光によるものであるが、われわれの周囲の環境での光暴露が網膜に障害を及ぼし、AMDなどを発症すると誤解されやすい。
・疫学調査では、短波長カットのIOLはAMDの発症リスクや進行を抑制できないことが分かっている。
・短波長カットレンズでもグレアを抑制することはできない。
・また、白内障や縮瞳、杆体や網膜神経節細胞の変性によって、最適な杆体や神経節細胞の光受容の為の青色光要素は減少する。
・健康的な毎日の生活での青色光暴露は、年とともに、特に女性で減少する。
・青色光は薄暗い環境では転倒のリスクを下げてくれる。
・青色光は短波長カットIOL眼では永久にカットされてしまっている。
・青色光の危険性が、環境光暴露や白内障手術がAMDを起こしやすいという事実がないままに誇大に広報されている。
・青色光を抑制することによって精神的、肉体的な健康や、薄明視あるいは暗所視を抑制することを認識すべき。(TY)

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