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American Journal of Ophthalmology

2022
234巻

ブルーライトカットIOLとAMD発症率

American Journal of Ophthalmology 234巻(50号)2022

Effect of Blue Light-Filtering Intraocular Lenses on Age-Related Macular Degeneration:
A Nationwide Cohort Study With 10-Year Follow-up
Jiahn-Shing Lee, Pei-Ru Li, Chiun-Ho Hou, Ken-Kuo Lin, Chang-Fu Kuo, Lai-Chu See(Taiwan)
Am J Ophthalmol 2022;234: 138-146
DOI https://doi.org/10.1016/j.ajo.2021.08.002.

【目的】
白内障手術後の加齢黄斑変性症(AMD)の発症率を明らかにし、ブルーライトフィルター付き眼内レンズ(BF-IOL)と非BF-IOLを使用したAMD発症率を比較
【対象と方法】
・台湾国民健康保険研究データベースを用いて実施した、全国規模のコホート研究
・2008年~2013年に両眼の白内障手術を受けた患者186,591人
・最初の白内障手術日から、AMD発症・死亡・追跡不能・2017/12/31に達する、のいずれか先に発生するまで追跡調査
・BF-IOL群と非BF-IOL群間のベースラインのバランスをとるために、傾向スコア・マッチング(propensity score matching、PSM)を使用
【結果】
・BF-IOLは21,126人(11.3%)、非BF-IOLは165,465人(88.7%)の患者に移植
・BF-IOL群の患者は、非BF-IOL群と比較して、
若年層が多く、男性が少なく、白内障手術年数が異なり、
高収入、非肉体労働者が多く、都市部や郊外の患者が多く、慢性疾患が少ない傾向がみられた
・白内障手術後の平均追跡期間が6.1年(範囲:1~10年)で、
非滲出型AMDと滲出型AMDをそれぞれ12,533人と1655人で発症
・非滲出型AMDと滲出型AMDの発症率(1000人年当たり)は、
BF-IOL群でそれぞれ9.95と1.22
非BF-IOL群で11.13と1.44
・PSM後もAMDの発生率はBF-IOL群と非BF-IOL群の間で統計的差異は観察されず
非滲出型AMD(ハザード比、0.95;95%CI、0.88-1.03)
滲出型AMD(ハザード比、0.96;95%CI、0.77-1.18)
【結論】
台湾では、白内障手術後のAMDの発生率は1000人年あたり11.59人であった。BF-IOLを10年まで使用しても、AMDの発生率において非BF-IOLに対する明らかな利点はなかった。(MK)

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