Arterial stiffness and incident glaucoma: a large population-based cohort study.
Beros AL et al(New Zealand)
Amer J Ophthalmol 266(10): 68-76, 2024
・ビタミンD評価研究の集団(50-84歳)を利用して、動脈硬化が新たに発生する緑内障と関連しているかどうかを調査した。
・2011/4~2012/11に、既知の緑内障のない4,713人の参加者(66±8歳)の動脈硬化度を、大動脈脈波速度(aPWV)、推定頸動脈-大腿動脈脈波速度(ePWV)および大動脈脈圧(aPP)を用いて評価し、緑内障の相対リスクを求めた。
・平均追跡期間10.5±0.4年で、301人が緑内障を発症した。
・aPWVでは、ハザード比(HR)は1.36(95%CI=1.14-1.62)、ePWVのHRは1.40(95% CI=1.14-1.71)で、動脈硬化は、新たに発生する緑内障と関連していたが、aPPのHRは1.06(95% CI=0.92-1.23)で、関連はなかった。
・動脈硬化をカテゴリ変数として分析した場合、aPWVの最高四分位ではHR=2.62(95% C=1.52-4.57 p=0.007)、ePWVはHR=2.42(95% CI=1.37-4.27 p=0.03)、aPPはHR=1.68(95% CI=1.10-2.5 p=0.02)で、最高四分位数は、緑内障の発症と関連していた。
・簡単なオシロメトリ装置で測定された動脈硬化度は、緑内障の発症を予測し、リスクがある人を特定するのに役立つ可能性がある。(TY)