眼科JOURNALトップ > American Journal of Ophthalmology > 着色IOLはAMDの黄斑萎縮進行に影響するか

American Journal of Ophthalmology

2024
266巻

着色IOLはAMDの黄斑萎縮進行に影響するか

American Journal of Ophthalmology 266巻(10号)2024

The effect of blue-light filtering intraocular lenses on the development and progression of macular atrophy in eyes with neovascular age-related macular degeneration.
Achiron A et al(Israel)
Amer J Ophthalmol 266(10): 135-143, 2024
・青色光フィルター眼内レンズ(着色IOL)が新生血管性加齢黄斑変性症(nAMD)患者の黄斑萎縮(MA)の発症および進行に与える影響を評価した。
・抗VEGF注射を受け、2007~2018に白内障手術を受けたnAMD患者373名373眼(手術時年齢78.6±6.7歳)で、2023/6まで追跡調査し、着色IOLを受けた被験者と透明IOL患者の間でMA発症率を比較した。
・着色IOLは206眼に、透明IOLは167眼に挿入され、9件の既存および77件の新規MAケースが検出されたが、両者の分布は類似しており、単変量および多変量のCox回帰分析では、両者間に新たなMA発症リスクには有意差がなかった。
・最終訪問時のMA面積は、着色IOLで5.14±4.71 mm²、透明IOLで8.56±9.17 mm²(p=0.028)、年間平均MA面積の増加はそれぞれ0.78±0.84 mm²と1.26±1.32 mm²(p=0.042)であった。
・着色IOLは、MA発症率には有利性はなかったが、nAMD患者の経過観察では、進行が少なかった。(TY)

過去のアーカイブ