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British Journal of Ophthalmology

2014
98巻

脈絡膜厚に対するニコチンの効果

British Journal of Ophthalmology 98巻(2号)2014

The effect of nicotine on choroidal thickness
Ozgur ZM, Cinar E, Kucukerdonmez C (Turkey)
Br J Ophthalmol 98(2):233–237, 2014
【対象と方法】若く健康な被験者16名と性・年齢とをマッチさせたコントロール16名
被験者群にはニコチン4mg含まれたガムを摂取、コントロール群はプラセボ
ベースライン、摂取1時間後の脈絡膜厚をSD-OCTで測定
(日内変動の影響を避けるため10-12時に測定)
【結果】ニコチン摂取群の中心窩網膜厚はベースライン時(平均337.00μm)に比べ摂取1時間後(平均311.00μm)に有意に減少(P=0.001)。中心窩と外の5測定点いずれも有意に減少していた(P<0.05)。コントロール群の中心窩網膜厚はベースライン時(平均330.50μm)→摂取1時間後(平均332.00μm)と有意な変動みられなかった(P=0.271)
【結論】ニコチンは経口摂取後に脈絡膜厚の有意な減少をきたす。この急激な変動はニコチンの血管収縮作用により眼血流が減少した結果によるのかもしれない。(MK)

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