眼科JOURNALトップ > British Journal of Ophthalmology > 若者の屈折度数の疫学調査には調節麻痺剤が必要

British Journal of Ophthalmology

2019
103巻

若者の屈折度数の疫学調査には調節麻痺剤が必要

British Journal of Ophthalmology 103巻(5号)2019

Cycloplegic refraction by 1% cyclopentolate in young adults: is it the gold standard? The Anyang University Students Eye Study (AUSES)
YY Sun, et al. (China)
Br J Ophthalmol 2019;103(5):654-658
【対象と方法】
・Anyang Univercity Students Eye Studyの一環
・7971名の学生に調節麻痺剤(サイプレジン+ミドリンP)を点眼、調節麻痺前後の屈折度をオートレフケラトメーターで測定
【結果】
・7793名(97.8%)が完遂、平均年齢20.2歳、男子学生36.8%
・等価球面度数(SE)は調節麻痺の有無で有意に変化(P<0.01)
・SEの差は遠視群で1.80D、正視群で1.26D、近視群で0.69D、全体で0.83D
・遠視方向へのずれが0.25D以下は11.1%、0.5D以下のずれは34.1%
・調節麻痺剤を使用しなかった場合、遠視眼は6.2%・正視眼は5.7%少なく見積もられ、近視眼は12.1%・高度近視眼は6.1%多く見積もられた
【結論】
調節麻痺剤の不使用は、中国人の青少年コホートにおいて近視・正視・遠視の分類を有意に誤った方向に導いた。この年代に対する疫学研究では調節麻痺剤の使用が必須である(MK)

過去のアーカイブ