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British Journal of Ophthalmology

2022
106巻

黄斑円孔の自然治癒例の解析

British Journal of Ophthalmology 106巻(10号)2022

Clinical characteristics of full thickness macular holes that closed without surgery.
Uwaydat SH et al(Lebanon)
Brit J Ophthalmol 106(10): 1463-1468, 2022
・黄斑円孔の自然治癒78例(平均57.9才)について検討した。
・眼球鈍的外傷の18例、点眼や硝子体内治療18例、特発性黄斑円孔42例である。
・点眼や硝子体内治療18例の中には、POAG、DMR、網膜剥離バックル手術1例、1年以上前の硝子体手術5例などが含まれている。
・logMARは初診時の0.65±0.54(小数点0.22)から、平均33.8±37.1か月後に、0.34±0.45(小数点0.46)に改善したが(p<0.001)、7眼(9.0%)では平均8.6か月後に黄斑円孔が再発した。
・硝子体黄斑牽引は12眼(15.8%)、傍中心窩のPVDは42眼(53.8%)、中心窩の網膜前膜は10例(12.8%)、CMEが49例(62.8%)、網膜下液が20例(25.6%)にみられた。
・多変量解析では初診時視力は円孔縁の高さhight(p<0.001)、最狭部の円孔径(p<0.001)と相関していたが、最終視力は円孔底径(p<0.001)と相関していた。
・円孔閉鎖までの期間(中間値2.8ヶ月)は最狭部の円孔径(p<0.001)と網膜下液の存在(p<0.001)と相関がみられた。
・閉鎖までの平均期間は外傷では1.6ヶ月、外傷なくCME治療を行った眼では4.3ヶ月、未処置眼では円孔径が200μm未満例では4.4ヶ月、200μm以上では24.7ヶ月であった(TY)

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