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British Journal of Ophthalmology

2010
94巻

加齢黄斑変性症における前腕皮膚の自発蛍光

British Journal of Ophthalmology 94巻(5号)2010

Skin autofluorescence is elevated in neovascular age-related macular degeneration.
Mulder DJ et al(Netherlands)
Brit J Ophthalmol 94(5): 622-5, 2010
・皮膚の自発蛍光(AF:autofluorescence)は組織内のadvanced glycation endproducts(AGE)に対する非侵襲的なマーカーとなっている。
・皮膚のAFがAMD患者で増えているかどうかを検討。
・皮膚AFをDMや高血圧のない進行性AMD患者73例で評価し、年齢を適合させた31例の健康人と比較した。
・除外したのは腎疾患、最近の感染症、悪性疾患やSkin type VあるいはⅥである。
・皮膚AFは前腕で測定し、420-600nmでの測定強度を300-420nmでの測定をコントロールとして、平均強度の比として求めた。
・新生血管AMDでは皮膚AF値は2.57±0.68(x0.02)で、正常者は2.23±0.63で有意差があった(p=0.018)。
・ただ、このAMD患者群を血管リスクファクターあるいは心血管病のない群とある群に分けて検討すると、ない群では正常群と有意差がなくなっていた。
・また、皮膚のAFは、どの群でも年齢と相関していた。
・新生血管AMDで、皮膚のAFが上昇していたことは、AMDが増強した全身的なAGEの集積に伴って発生し、AMDの病態に何らかの役割を果たしていると考えられた

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