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Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology

2012
250巻

近視性中心窩網膜分離に対するガスタンポナーデなしの硝子体手術+内境界膜剝離

Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology 250巻(11号)2012

Vitrectomy and internal limiting membrane peeling without gas tamponade for myopic foveoschisis
Lim SJ et al. (Korea)
Graefes Arch elin Exp Ophthalmol 250:1573-1577,2012
・近視性中心窩網膜分離に対するガスタンポナーデなしの硝子体手術+ILM peelingの効果を検討した。
・13人15眼、平均年齢60.3±12.5歳、平均視力0.78±0.53logMAR、平均屈折値-11.0±8.2D、平均眼軸長30.8±2.6mm、平均網膜中心厚(CMT)405±143 µm、
平均経過観察期間11、8±3、9ヶ月(7〜18ヶ月)
・術後平均視力0.61±0.75logMARと改善。(15例中改善11例、不変2例、悪化2例)
視力の改善率はガスタンポナーデを行った場合と同等であった。
・術後平均網膜中心厚(CMT)342±90 µm。
・OCTにて中心窩の再付着は術後1〜6ヶ月の間に全例で達成されたことを確認した。
1ヶ月で3眼、3ヶ月で8眼、6ヶ月で15眼。術前のCMTや眼軸とは関係なかった。
・MFの原因と思われる黄斑部の牽引を完全に除去する必要がある。
ガスタンポナーデなしのILMピーリングが中心窩の解剖学的、そして視覚の改善をもたらす。ガスタンポナーデなしのILMピーリングは黄斑円孔のないMFに対する治療の選択肢である。(CH)

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