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Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology

2016
254巻

偽水晶体眼の嚢胞様黄斑浮腫(CME)の発生率に対するアレルギーとアトピーの影響

Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology 254巻(12号)2016

Impact of allergy and atopy on the risk of pseudophakic cystoid macular edema
Friederike Schaub, et al. (Germany)
Grnefes Arch Clin Exp Ophthalmol 2016 (12) 254:2417-2423
目的:アレルギーあるいはアトピー疾患を持っている患者の白内障手術後のCME発生率を調査した。
アレルギー:花粉、薬剤、ハウスダスト、その他
アトピー:皮膚炎、喘息、鼻炎
対象と方法:白内障手術後、経過観察できた240人(男性108人、女性132人、平均年齢73.0 ±10.0歳)
術後点眼はプレドニン点眼1日4回4週間、フルオロキノロン点眼1日4回2週間使用した。
OCTを術後4、8、12、16、24、36週間後に施行した。
結果: アレルギーあり 65人(27.1%、平均年齢72.0 ±10.0歳)
    アトピーあり 19人(7.9%、平均年齢68.0 ±8.2歳)
       アレルギー+アトピーあり 11人(4.6%、平均年齢68.0 ±6.7歳)
1つ以上アレルギーを持つ患者でのCME発生率は8人(12.3%)だった。
どんなアレルギーもない患者でのCME発生率は17人(9.7%)だった。
アトピーを持つ患者でのCME発生率は0人(0%)だった
結果:アレルギーやアトピーの有無に関わらず、CMEの発生率は同等だった。アレルギーやアトピーの既往はCME発生の予測因子ではなかった。(CH)

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