Association between axial length and uveitis.
Ogawa M et al(東京医大)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 263(3): 837-847, 2025
・近視とブドウ膜炎との関連性を明らかにするために、ブドウ膜炎患者と健常対照者の眼軸長(AL)を比較した。
・ブドウ膜炎患者663名1052眼(男288名、女375名、中央値56.0歳)を検討した。
・対照群は白内障以外の眼疾患のない738眼。
・眼軸長(AL)は、IOLマスターまたは従来のAモード超音波法で測定した。
・ブドウ膜炎群は、非感染性ブドウ膜炎、感染性ブドウ膜炎、原因不明のブドウ膜炎に分類した。
・1052眼のうち、808眼(76.8%)が非感染性ブドウ膜炎〔サルコイドーシス(176眼,16.1%)、Vogt-小柳-原田病(122眼,11.6%)、ベーチェット病(130眼,12.4%)、その他(380眼,36.1%)〕。
・146眼(13.9%)が感染性ブドウ膜炎。
・98眼(9.3%)が原因不明のブドウ膜炎。
・全ブドウ膜炎群のALは、対照群より有意に短かかった(23.73:24.31mm、p<0.001)。
・非感染性ブドウ膜炎群(23.12mm)、感染性ブドウ膜炎群(23.99mm)も、対照群と比べて有意にALが短く(p<0.001およびp<0.05)、非感染性ブドウ膜炎群は感染性ブドウ膜炎群よりも有意にALが短かかった(p<0.05)。
・眼軸長が1mm短くなるごとに、ブドウ膜炎発症リスクは、年齢・性別未調整で1.266倍(95%CI=1.196 1.341、p<0.001)、調整後では1.446倍(95%CI=1.349□1.549、p<0.001)であった。
・ブドウ膜炎では、眼軸長は有意に短く、眼軸長の短い眼ではブドウ膜炎の発症リスクが高まる可能性が示された。(TY)