眼科JOURNALトップ > Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology > 前房内への抗生剤投与は安全か?

Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology

2010
248巻

前房内への抗生剤投与は安全か?

Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology 248巻(3号)2010

Are cefuroxime and vancomycin really safe on the corneal endothelial cells?
Ozlem TY et al(Turkey)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 248(3): 415- 20, 2010
・角膜組織の酸化/抗酸化の生化学的な変化から、前房内への抗生剤投与の角膜内皮への毒性について検討した。
・New Zealand rabbitsを使用し、cefuroxime群、vancomycin群、コントロール群(生食)を各10頭で検討した。
・片眼のみ使用し、それぞれ、0.1mlづつ注入。前、3時間、6時間後に摘出し、角膜厚と透明度、酸化ストレスのパラメータとして、malondialdehyude(MDA)とtotal thiol(SH)のレベルを測定した。
・角膜厚、透明度は問題なかったが、cefuroxime群では、SHが有意に低下し(p=0.001)、MDAレベルが有意に増加(p<0.001)していたが、vancomycin群ではこの酸化ストレスのパラメータには有意な変化はなかった。
・殊にCefuroximeを使用するときは、濃度に注意すべきである

過去のアーカイブ