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JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology)

2014
132巻

動眼神経麻痺に対する分割した外直筋の鼻側への移動

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 132巻(8号)2014

Adjustable nasal transposition of split lateral rectus muscle for third nerve palsy
Ankoor S. Shah et al. (Boston Children’s hospital, Boston, Massachusetts)
JAMA ophthalmol 132(8): 963-969., 2014.
・2010年から2012年に動眼神経麻痺に対し分割外直筋の鼻側移動を受けた6名の患者を5から25か月間調査した。
・6名中4名は手術に成功。うち3名は正位となった。
・術前68プリズム外斜視は術後、0プリズムであった。
・2名は術前の上下斜視が術後は改善。1例は一過性の脈絡膜漏出をきたし低矯正であった。この症例は分割した筋が後方で眼球に接触、伸展していた。
・2例では外直筋に手術既往があり、手技に不充分な部分があった。
・分割外直筋の鼻側移動が動眼神経麻痺患者の治療に非常に有効である場合がある。
・水平・垂直方向の可動性を改善するが、分割し、眼球につないだ外直筋が第一眼位方向に回旋すると思われる。
・しかし症例の選択が重要で、以前の斜視手術で外直筋が収縮や伸展していたり外直筋の分割が不充分であったりすると、術後合併症をきたしやすく成功率が低くなる。(YM)

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