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JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology)

2014
132巻

幼児期の片眼性無水晶体眼の矯正はコンタクトかIOLか

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 132巻(6号)2014

Comparison of contact lens and intraocular lens correction of monocular aphakia duringinfancy
A randomized clinical trial of HOTV optotype acuity at age 4.5 years and clinical findings at age 5 years
The Infant Aphakia Treatment Study Group (Atlanta)
JAMA Ophthalmol 132(6): 676-682, 2014
・生後1-6か月の片眼性先天白内障に対して水晶体的手術を行い、57眼IOL、57眼CLで術後屈折矯正を行った。IOLは+6-+8Dを狙いとした
・結果としては4.5歳の時の視力については両群で有意差はなかった。50%ほどは20/200と低視力であったが、CL群の方が20/32の視力が出た症例数が多かった(23%vs11%)
・5歳の時の眼合併症は多くで斜視が見られたが、両群で差はなかった
・一つ以上の有害事象が生じた割合はCL56% vs IOL81%とIOL群で多かった 最も多いものは水晶体細胞が瞳孔領まで増殖してしまうことであった。それにより手術を行うものが多かった。これはAphakiaでは前嚢と後嚢が癒着して、水晶体細胞がパックされるが、IOLがあることによって、カプセル内に水晶体細胞がパックされないことによると考えられる。
・3眼はCLができずIOLを挿入した
・IOLの術後屈折異常は平均は-2.25Dであったが、+5.0D-19.0Dと幅があり、誤差が大きいものは入れ替えを行った。1D以内のずれは41%であった。緑内障(高眼圧症)の患者ほど近視化した。
・小児の無水晶体眼の矯正はCLでもIOLでも視力に差がないが、IOLの方が有害事象が多かった(MM)

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