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JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology)

2016
134巻

ジカ熱による小頭症乳児の眼所見

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 134巻(8号)2016

Risk factors associated with the ophthalmoscopic findings identified in infants with presumed Zika virus congenital infection.
Ventura CV et al(Brazil)
JAMA Ophthalmol 134(8): 912-918, 2016
・ジカ熱に胎内感染し小頭症で誕生した40例の乳児の眼所見を報告する。
・年齢は2.2±1.2か月(0.1-7.3ヶ月)で、免疫吸着法での脳脊髄液検査を行った24例は全例、ZIKV感染陽性であった。
・眼所見は22例(55%)でみられ、そのうち片眼のみ発症は7例(32%)、両眼発症が15例(68%)であった。
・母親の主訴は発疹65.0%、発熱22.5%、頭痛22.5%、関節痛20.0%であり、結膜炎を含む眼所見は全例みられなかった。
・眼所見のある乳児の母親は妊娠初期3か月以内の感染が10例(71.4%)であった。
・眼所見で視神経障害だけが5例(22.7%)、黄斑障害だけが7例(31.8%)、両者の障害が10例(45.5%)であった。
・視神経障害の25例の内訳はdouble-ringサインのある低形成が14眼、視神経蒼白が6眼、C/D比の拡大が9眼であった。
・黄斑障害は17例24眼で、黄斑反射の消失が24眼、軽度の色素のまだら沈着が13眼、広範な色素沈着が9眼、脈絡膜萎縮を伴う輪状の区画形成が6眼であった。(TY)

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