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JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology)

2018
136巻

小児アトピー性皮膚炎と白内障の発生と手術の関連

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 136巻(8号)2018

Association of Pediatric Atopic Dermatitis and Cataract Development and Surgery
Hyun Sun Leon, et al. (Korea)
JAMA Ophthalmol. 2018:136(8):912·918.
目的:小児集団におけるアトピー性皮膚炎(AD)と白内障発生率と白内障手術との関連について検討した。
対象と方法:小児のアトピー性皮膚炎患者34375人(男児53%、女児47%、平均年齢3.47±4.96歳)、条件の一致したコントロール群137500人。
AD 患者のうち3734人が重篤なAD(男児58%、女児42%、平均年齢4.55±5.50歳)だった。条件の一致したコントロール群11089人
経過観察期間10年。
ADの診断基準:皮膚症状と経口坑ヒスタミン剤使用、ステロイド軟膏使用、あるいは免疫抑制剤軟膏使用。
重篤なADは上記の薬剤に加え、2週間以上のシクロスポリンなどの免疫抑制剤内服、抗IgE抗体製剤、ステロイド内服の既往。
結果:白内障を認めたのはAD 群42人(0.12%)、コントロール群195人(0.14%)、重篤なAD群11人(0.29%)、コントロール群20人(0.18%)で、白内障の発生はAD群とコントロール群で有意差はなかった。(P=0.32) (P=0.06)
白内障手術はAD 群14人(0.04%)、コントロール群26人(0.04%)に行われた。(P=0.02)
重篤なAD群4人(0.11%)、コントロール群6人(0.05%)で、AD群の方が有意に手術件数が多かった。(P=0.03)
ステロイド使用有りAD患者28820人(83.8%)、ステロイド使用無しのAD患者5555人(16.2%)だった。白内障発生率と白内障手術の確率に有意差はなかった。(P = 0.70)(P = 0.19)。
結論:長期経過観察でもADの有無にかかわらず、ADの小児の白内障発生率は稀で、白内障手術の必要性は非常に低いことがわかった。しかし、重篤なADの小児患者は手術を必要とする可能性がある白内障発症のリスクが高い。疾患の重症度は、白内障発症のリスクおよび白内障手術の必要性を増加させる可能性がある。
白内障は管理しやすい合併症であるが、特に重篤なADの場合には注意深く経過観察する必要がある。(CH)

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