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JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology)

2012
130巻

細菌性角膜潰瘍に対する追加ステロイド点眼治療

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 130巻(2号)2012

Corticosteroids for bacterial keratitis. The steroids for corneal ulcers trial(SCUT)
Srinivasan M et al(India et al)
Arch Ophthalmol 130(2): 143-50, 2012
・培養陽性の細菌性角膜潰瘍に対して、ステロイド点眼の追加治療について検討した。
・少なくとも48時間前からモキシフロキサシン点眼開始した後、1%プレドニゾロン点眼あるいはプラセボー点眼を開始して比較した。
・開始後3ヶ月目の矯正視力、浸潤や瘢痕の大きさ、角膜穿孔の有無について調査した。
・調査期間は2006/9~2010/2であり、1769名の患者から500名を登録した。
・点眼は最初1週間は1日4回、次の1週間は2回、次の1週間は1回点眼として中止。
・モキシフロキサシン点眼は最初48時間は覚醒時は1時間おき、その後、上皮再生する迄は2時間おき、その後は1日4回とした。
・全体では3ヶ月後の矯正視力、浸潤や瘢痕の大きさ、角膜穿孔の有無、再上皮化までの時間には有意差がなかったが、開始時の視力が指数弁以下の群では、ステロイド群の方がlogMARで0.17良かった(95%CI=-0.31~-0.02 p=0.03)し、開始時に潰瘍が中心4mmを完全に含んでいた場合には、ステロイド群の方がlogMARで0.20良かった(95%CI=-.37~0.04 p=0.02)。
・ただ、結論的にはステロイド点眼治療の追加は、3ヶ月後の視力に影響していなかった。

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