眼科JOURNALトップ > JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) > 白内障手術中の切開関連デスメ膜剥離のリアルタイムイメージング

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology)

2021
139巻

白内障手術中の切開関連デスメ膜剥離のリアルタイムイメージング

JAMA Ophthalmology (旧Archives of Ophthalmology) 139巻(2号)2021

Real-Time Imaging of Incision-Related Descemet Membrane Detachment During Cataract Surgery
Ye Dai, et al. (China)
JAMA Ophthalmol. 2021;139(2): 150-155.
・水晶体超音波乳化吸引術の各ステップで切開関連のデスメ膜剥離(DMD)の発生をリアルタイムで検出し、関連する要因を分析した。
・2.2 mm角膜切開で白内障手術を行い、各ステップでDMDの発生をリアルタイムで手術顕微鏡に接続したiOCTシステム(Zeiss Rescan 700; Carl Zeiss Meditec)を使用し、5ラインのスキャンモード(0.75 mm間隔、6mm幅)でリアルタイムの術中スキャン結果を検討した。
・白内障手術を受けた133人133眼(平均[SD]年齢、72.3 [8.1]歳)の中で、DMDは125眼(94.0%)で発生した。前嚢切開(2 [1.6% ])、hydrodissection(7 [5.6%])、U/S(69 [55.2%])、I/A(44 [35.2%])、およびIOL挿入(3 [2.4%])。 DMDの範囲は、手術中に増加した。
・DMDの範囲大きさには、超音波時間(β= 0.34; 95%CI、0.17-0.50; P <.001)、超音波出力(β= 87.8; 95%CI、19.1-156.4; P =0.01)が関連していた。
・DMDは94.0%で認められ、主にU/S中に発生し手術中に増加した。手術器具の摩擦が関連し、その重症度は超音波出力の高さと時間の長さに関連していることを示唆している。(CH)

過去のアーカイブ