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Journal of Cataract & Refractive Surgery

2010
36巻

トリパンブルーと水晶体上皮細胞

Journal of Cataract & Refractive Surgery 36巻(4号)2010

Trypan blue staining for capsulorhexis: Ultrastructural effect on lens epithelial cells and capsules.
Portes ALF et al(Brazil)
J Cataract Refract Surg 36(4): 582-7, 2010
・前嚢切開時の0.1% trypan blue染色の水晶体上皮細胞(LECs)と嚢に対する効果を検討した。
・Trypan blue染色をする群としない群に分け、LECsを持った嚢のサンプルを通常の光学顕微鏡、免疫化学用、アポトーシスを調べるもの、透過電顕用に15例づつ採取した。
・染色群ではautophagyとapotosisによる細胞死が観察されたが、非染色群では観察されなかった。
・透過電顕では嚢下の上皮細胞にミトコンドリアの破壊があり、細胞質と核の濃度が高く、核の形状が変化していた。
・この結果は、Tripan blueはLECの死を来たし、白内障術後の後発白内障発生を抑えるという仮説を後押しするものである

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