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Journal of Cataract & Refractive Surgery

2021
47巻

白内障手術後の術後の眼痛と炎症の制御におけるネパフェナク涙点プラグデリバリーシステムの安全性と有効性

Journal of Cataract & Refractive Surgery 47巻(2号)2021

Safety and efficacy of nepafenac punctal plug delivery system in controlling postoperative ocular pain and inflammation after cataract surgery.
Eric D. Donnenfeld,et al.(SC USA)
J Cataract Refract Surg 2021(2); 47: 158-164
・白内障手術後のネパフェナク涙点プラグデリバリーシステム(N-PPDS)の安全性と有効性を評価すること。
・ネパフェナク涙点プラグデリバリーシステム(N-PPDS)は、テキサス州オースティンのMati Therapeuticsによって開発された、最大6週間の持続的な一定のレベルの薬剤を提供するL字型涙点プラグ。
・白内障術後の遠方矯正視力が20/30以上で、涙点が1.0 mmまで拡大できると予想される56人(22歳以上)。ネパフェナク(N-PPDS群; n = 38眼)またはプラセボ(p-PPDSコントロール群; n = 18眼)のいずれかを投与された。
・予定された白内障手術の1日から2日前に、各患者の下涙点に涙点プラグ(N-PPDSまたはp-PPDS)を挿入した。
・白内障手術の1日後、3±1日後、7±1日後、および14±2日後に、プラグの保持、眼痛、および手術眼の炎症について評価された。14日目の受診時にすべての涙点プラグが取り外された。
・N-PPDS群は、p-PPDS群よりも無痛患者の割合が有意に高かった(22/32 [69%] 対 6/16 [38%] at 3 days, P = 0.038; and 24/36 [67%] 対 5/16 [31%] at 7 days, P = 0.018)。
・炎症スコアは、術後7日でN-PPDS群で良好だった(前房炎症細胞のない患者:N-PPDS 群18/36 [50%]対p-PPDS 群3/16 [19%]; P = 0.034)。
・プラグ保持率は術後14日で98%(55/56)だった。プラグの押し出しは、術後1日目にN-PPDS群の1例で発生した。
・術後平均裸眼視力は、術後7日目(N-PPDS 群20/25対p-PPDS群20/36)および14日目(N-PPDS群 20/25 vs p-PPDS 群20/32)でN-PPDS群で有意に優れていた。
・N-PPDSは、術後直後の眼の痛みと炎症を軽減するのに効果的であり、安全性と視力の結果はp-PPDSよりも優れていた。(CH)

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