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Journal of Cataract & Refractive Surgery

2022
48巻

IOL術後のDead Bag Syndrome

Journal of Cataract & Refractive Surgery 48巻(1号)2022

J Cataract Refract Surg 48(1): 177-184, 2022
Culp C et al(UT USA)
Clinical and histopathological findings in the dead bag syndrome.
・Dead Bag Syndromeについて症例を報告する。
・Dead Bag Syndromeとは、Masket Sが名付けた症候群で、術後何年にも渡って嚢が透明でひらひらしており、嚢内にIOLをしっかりと保持できない形でIOLが脱臼いているものをいう。
・10例のDBSのなかで、IOL偏位が見られた8例のIOLを摘出し、そのうち7例では嚢も摘出し光顕で調査した。
・嚢は薄く、分離しているものもあり、2例では水晶体上皮細胞(LECs)は完全に消失していたが、5例ではLECsは嚢の内側に僅かに残っていた。
・摘出したIOLは3-piece silicone IOLとsingle-pieceの疎水性アクリルIOLである。
・IOLの1例では少量の色素沈着がみられたが、他の4例のIOLでは特に変化はなかった。
・原因は2次的なLECsの増殖がなく、線維化もないことによると思われた。
・チン氏帯の嚢への接着も弱かった。(TY)

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