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Journal of Cataract & Refractive Surgery

2025
51巻

二次IOL移植後の術後眼内炎の発生率とリスク因子

Journal of Cataract & Refractive Surgery 51巻(2号)2025

Endophthalmitis rates after secondary intraocular lens surgeries: 11-year Medicare fee-for-service analysis.
Caroline H, et al(MD USA)
J Cataract Refract Surg 51(2): 91-97, 2025
・二次眼内レンズ(IOL)移植後の術後眼内炎(POE)発生率およびリスク因子を評価した。
・2011/1~2022/11に、IOL交換または二次IOL移植を受けたメディケアFFS受給者97,152人を対象として、術後42日以内のPOE発症率を調査した。
・無水晶体眼に対する二次IOL移植:0.35%、IOL交換:0.28%で、後部硝子体手術併用時はそれぞれ0.31%および0.30%であったが、前部硝子体手術併用時はそれぞれ0.84%および0.42%であった。
・POEリスクは前部硝子体手術併用時に有意に増加した(調整オッズ比 aOR= 1.849、P < .001)。
・Charlson併存疾患指数:患者が持つ複数の慢性疾患や健康状態を評価し、将来の死亡リスクを予測するためのスコアリングシステムで、各併存疾患が1〜6点の重みづけがあり、合計点がその患者の指数(CCIスコア)。スコアが「7以上」の場合は重篤な併存疾患があり、手術や治療のリスクが著しく高いことを意味する。
・この指数で、指数が0の場合と比較すると、POE発症率は、1〜2:aOR 1.495(P = .01)、3〜4:aOR 1.591(P = .01)、5〜6:aOR 1.617(P = .046)、7以上:aOR 3.290(P < .001)。
・無水晶体眼に対する二次IOL移植と比較して、IOL交換ではPOEリスクが低かった(aOR 0.783、P = .04)。(TY)

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