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Ophthalmology

2008
115巻

糖尿病黄斑症に対する光凝固治療の見直し

Ophthalmology 115巻(9号)2008

A new look at an old treatment for diabetic macular edema(Editorial)
Schachat AP(OH USA)
Ophthalmology 115(9): 1445-6, 2008
・DMEに光凝固治療を行うと、将来の視力障害のリスクを半分にすることができるが、視力改善の得られるのは10%程度であることがETDRSの結論である。
・過去のETDRSの様な光凝固治療の効果につき、DRCRが再検討を行った
・2年間の経過観察では、focal/grid光凝固はDMEに対してステロイド硝子体内注入より効果があり、副作用も少ない。
・4ヶ月まではステロイド群は光凝固群より良いが、16か月から2年後には光凝固群の方が視力がよくなっている。
・ETDRSの結果よりもDRCRの方が良いのは、手技をETDRSに学んだからであろう。
・1985年のETDRSよりも、DRCRでは凝固パワーを弱くしていることと、良くなりそうな患者を選択:血糖や血圧コントロールなど。
・対象患者の選択も違っている。ETDRSの患者選択では70 ETDRS letter(約20/40)以下の人は114眼、それ以上の視力の人が640眼(85%)であった。
・ETDRSでも視力0.5以下の人だけ取れば、3年後には40%の人が視力改善していた。
・過去の治療(局所光凝固)は視力を0.5以下に限れば、見直すべきものである

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