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Ophthalmology

2009
116巻

生下時体重と緑内障のリスク

Ophthalmology 116巻(6号)2009

Birth weight and optic nerve head parameters.
Samarawichrama C et al(Australia)
Ophthalmology 116(6): 1112-8, 2009
・子宮内での発達のマーカーとして、生下時体重、身長、頭周囲径を用い、視神経乳頭のC/D比などをZeiss Stratus OCTを用いて計測した。
・2003年から2005年にかけて、12歳の子供、2134名を調査した。
・BMIは体重Kg/(身長mの2乗)とし、低体重児とは生下時体重が2499g以下、未熟児とは在胎週数37週未満とした。
・低体重児は垂直乳頭径が30μm小さく(p=0.009)、陥凹径が44μm大きく(p=0.004)、C/D比が0.03大きかった(p<0.0001)。
・年齢、性、人種、身長、眼軸長、BMIで補正しても、生下時体重は垂直乳頭径と相関し(0.0133mm/体重1Kg, p=0.04)、垂直陥凹径(-0.0203mm/体重1Kg, p=0.02)や垂直C/D比(-0.0136/体重1Kg, p=0.002)とは負の相関があった。
・これらの関連は在胎週数33週未満の未熟児ではみられなかった。
・生下時身長や頭位径が小さい程、C/D比が大きかった。
・このことは胎生期の発達障害は視神経乳頭計測値を悪くし、ひいては、将来の緑内障のリスクを暗示するものである

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