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Ophthalmology

2010
117巻

緑内障に対するSimvastatin内服治療

Ophthalmology 117巻(3号)2010

Simvastatin and disease stabilization in normal tension glaucoma: a cohort study.
Leung DYL t al(Hong Kong)
Ophthalmology 117(3): 471- 6, 2010
・NTGで、Simvastatin内服者では視野進行が止まるかどうかを検討。
・中国人の256例256眼のNTGで検討した。
・年齢、性、未治療下眼圧、視野状態、乳頭の垂直C/D比、中心角膜厚をマッチングさせた、Simvastatin内服群31例と、非内服群225例で比較した。
・Simvastatin(+)群で高コレステロール血漿、高血圧、虚血性心疾患が多かった。
・36か月の経過観察で、121例(47.3%)で平均-0.30dB/年の視野の進行があった。
・Simvastatin(+)例は、視野進行例121例中8例(6.6%)、視野非進行例135例中23例(17.0%)であった(p=0.011)。
・ロジスティック回帰で視野進行のリスクを検討すると、乳頭出血はRR=3.26(95%CI=1.21-8.76 p=0.019)、脳血管障害はRR=2.28(95%CI=1.03-5.06 p=0.043)、10歳年齢アップはRR=1.38(95%CI=1.08-1.76 p=0.009)であったのに対し、Simvastatin内服はRR=0.36(95%CI=0.14-0.91 p=0.030)であり、Simvastatin内服はNTGで視野進行を阻止する因子として有効であることがわかった

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