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Ophthalmology

2011
118巻

特発性黄斑部毛細血管拡張症type2における結晶について

Ophthalmology 118巻(12号)2011

Retinal crystals in type2 idiopathic macular telangiectasia. Sallo FB et al(UK)
Ophthalmology 118(12): 2461-7, 2011
・黄斑部毛細血管拡張症(MacTel) type2でみられる網膜内結晶沈着について検討した。
・443例の内、203例(46%)で結晶の沈着があり、60%で両眼性であった。
・ETDRS視力(0:20/800~100:20/12)は、結晶沈着のある眼(n=520)では70.7±15.9、沈着のない眼(n=342)では66.5±15.5で有意差があった(p<0.001)
・結晶沈着はNFLの前面にあり、NFに沿って、中心窩にも存在した。
・結晶沈着が増えるにつれ、網膜の透過性減少、黄斑色素濃度が低下、FA色素漏出が増加、網膜厚増加、IS/OSラインの破綻がみられた。
(参考)type1:黄斑部動脈瘤性で片眼性。男性に限定され、CMEがある。Coats病の一種か。lipid沈着が多いが、結晶沈着は少ない。
type2:傍中心窩性(MPT)で、両眼性。拡散性で黄斑部が白濁化し、PREの変化があり、表層の結晶沈着が多い。網脈下新生血管が発生しうる。
type3:閉塞性で、両眼性であるが、非常に稀。全身疾患と関連している(Arch O 124:450,2006)。

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