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Ophthalmology

2012
119巻

線維柱帯切除術における結膜弁baseの影響

Ophthalmology 119巻(4号)2012

Comparison of limbus-based and fornix-based trabeculectomy: success, bleb-related complications, and bleb morphology.
Solus JF(ML USA)
Ophthalmology 119(4): 703-11, 2012
・最初の4年間で行った輪部base切開と、その後の4年間で行った円蓋base切開を行った、347例439眼を検討した。
・いずれも、術後4年間について検討。
・眼圧下降効果については、両者間に有意差はなかった。
・濾過胞形成は、輪部baseで大きなものが多く(54% vs 29% OR=2.97 1.94-4.55 p<0.0001)、無血管性のものが多かった(50% vs 15% OR=5.44 3.34-8.84 p<0.0001)。
・4年間でいずれも4%で濾過胞晩期漏出があったが、輪部baseの方が有意に発生が遅かった(2.1 vs 1.0年 p=0.002)。
・術後6週以降の晩期濾過胞感染は、輪部baseの方がやや有意に多かった(4.1 vs 0.9% p=0.054)。
・年毎の発症率は輪部baseが有意に遅かった(1.79 vs 1.20/years p=0.03)。
・症状のある低眼圧症は、円蓋baseの方が有意に多かった(17.2 vs 10.6 p=0.01)。
・術後の白内障手術までの期間は、円蓋baseの方が有意に早かった(1.05 vs 2.14年 p=0.002)。

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