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Ophthalmology

2012
119巻

正常眼圧緑内障におけるくも膜下腔の大きさ

Ophthalmology 119巻(10号)2012

Orbital cerebrospinal fluid space in glaucoma: The Beijing intracranial and intraocular pressure (iCOP) Study.
Wang N et al(China)
Ophthalmology 119(10): 2065-2073, 2012
・脳脊髄圧(CSF-P)が低いことは緑内障の病態に関与していると考えられている。
・眼窩内のCSF-Pを測定する代わりに視神経のくも膜下腔の幅(ONSASW)を眼圧の低いNTG(IOP≦21)21名、眼圧の高いPOAG(IOP>21)18例、正常者21例で測定した。
・脂肪抑制T2強調MRI画像で、眼球後方3,9,15mmの部位でONSASWを測定した。
・この全ての場所で、ONSASWは、NTGではPOAGや正常者と優位差がみられた(p<0.001, p<0.001, P=0.003)。
・3箇所の平均値では、ONSASWはNTG:0.61±0.10mmで、正常者:0.72±0.08、POAG:0.75±0.13であり、視神経鞘直径はNTG:3.94±0.42、正常者:4.38±0.22、POAG:4.13±0.48、視神経直径はNTG:2.71±0.29、正常者:2.94±0.20、POAG:2.63±0.31であった。
・NTGでの眼窩視神経くも膜下腔が狭いことから、NTGでは眼窩内のCSF-Pが低いことが示唆された。

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