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Ophthalmology

2013
120巻

眼底自発蛍光による新生血管AMDの進行評価

Ophthalmology 120巻(2号)2013

Retinal pigment epithelial cell loss assessed by fundus autofluorescence imaging in neovascular age-related macular degeneration.
Kumar N et al(NY USA)
Ophthalmology 120(2): 334-341, 2013
・116名162眼の新生血管AMDを対象として、自発蛍光検査で検出された網膜色素上皮細胞欠損について検討した。
・黄斑部内の長径が最低0.5mmの癒合した自発蛍光部位を調べた。
・開始時の患者の平均年齢は82.9±7.9才で平均視力は20/71(logMAR=0.55)、平均罹病期間2.1±2.5年であった。
・開始時の自発蛍光の融合欠損は58.6%でみられ、その面積は3.18±3.93mm2で、その中央値は1.57mm2(四分位間25%-75%:IQRは0.62-4.32mm2)であった。
・一般推定モデルでは、開始時に自発蛍光の融合欠損がないものは、罹病期間とPDT治療の既往であり、開始時の視力の優位な予測因子は自発蛍光の融合欠損がないことであった。
・124眼(76.5%)で経過観察可能で、平均経過観察期間は2.9±1.8年であり、その時の視力は20/90 (logMAR=0.65)、自発蛍光の融合欠損は79%にみられ、その平均面積は5.28mm2で、中央値は3.61mm2(IQRは1.16-7.11)であった。
・開始時に中心窩が含まれていない95眼の内、最終観察時では75眼(78.9%)で中心窩が含まれる様になっていた。
・自発蛍光の融合欠損の進行度は0.94mm2/年であった。
・RPE欠損を意味する自発蛍光の融合欠損は視力の有力な予測因子となると考えた。

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