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Ophthalmology

2014
121巻

局所脈絡膜窩の病態

Ophthalmology 121巻(5号)2014

Clinical and spectral-domain optical coherence tomography findings in patients with focal choroidal excavation.
Lee CS et al(Korea)
Ophathalmology 121(5): 1029-1035, 2014
・38例41眼の局所脈絡膜窩FCEについて検討した。
・年齢は50.1歳(25-76歳)、屈折度は-3.7D(-10.0~+1.5D)であり、3例(8%)は両眼性で、1例(3%)は1眼に2か所のFCEがあった。
・FCEの幅は757(54~2615)μm、深さは107(38-341)μmで、両者の間には相関があった(p=0.003)。
・FCE眼の中心窩脈絡膜厚は284(70-571)μmでコントロール眼と有意差はなかった。
・FCE部に高反射脈絡膜部のあった22眼(54%)では、なかった眼に比べ脈絡膜厚は薄かった(128:190μm p=0.009)。
・視細胞層とRPEの間が離れている歪な形のFCE20眼(29%)では、視機能障害(p<0.001)やCSCの合併(p=0.001)があった。
・10眼(24%)はCSC、9眼(22%)はCNV(そのうち1眼はPCV)を合併していた。
・FCEとtype1CNVを持った1眼は新たにFCEを発生し、PCVのあるFCEの1眼では窩の拡大がみられた。
・以前に先天異常と考えられていたFCEはCSC、CNVやPCVなどの脈絡膜疾患に比較的よくある病態である。図(TY)

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