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Ophthalmology

2015
122巻

RK施行眼におけるIOLパワー選択

Ophthalmology 122巻(5号)2015

Intraocular Lens Power Selection after Radial Keratotomy
Topography, Manual, and IOLMaster Keratometry Results Using Haigis Formulas
Grggel HS. (US-VA)
Ophthalmology 122(5):10 897-902, 2015
【目的】放射状角膜切開(RK)の施行歴のある患者に白内障手術を行う際、プラチド角膜計(TMS)、マニュアル角膜計、IOLマスターから得られたK値と術後の等価球面度数とを比較
【対象と方法】20例26眼をretrospectiveに解析。K値は以下の様に取得;TMSより3数値(flattest K within first 9 rings、average K、minimum K)、手動角膜計のK値(manual K)、IOLマスターのK値。IOLパワー計算はHaigis式で-0.50D狙いで計算。
・IOLマスターK値は遠視にずれる傾向があったため、追加で-1.0D狙いでも計算。
・Haigis-L式(LASIK眼のIOL計算に有用)でも同様に計算。
【結果】最も過矯正が少なかったのは、TMSのflattest K(平均-0.68±0.60D、73%が目標屈折値の±0.50D以内に収まり88%が±1.00Dに収まった)およびIOLマスターK値で-1.0D狙いにした場合(平均-0.66±0.61D、69%が目標屈折値の±0.50D以内に収まり88%が±1.00Dに収まった)であった。
・他のK値を用いた場合は遠視にずれたり(manual, IOLマスターで-0.5D狙い、average K)近視側に大きくずれたり(minimum KおよびHaigis-L式)した。【Table 1.2】
【結論】過去にRK手術歴のある患者に白内障手術をする場合、IOLマスターのK値とHaigis formulaを用いて-1.00D狙いで計算した場合、結果として-0.5Dに近づきやすい。(TMSのflattest Kも同様の結果だがこちらのほうが平易)(MK)

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