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Ophthalmology

2015
122巻

急性緑内障発作時の視神経乳頭周囲のRPE変化について

Ophthalmology 122巻(10号)2015

Acute peripapillary retinal pigment epithelium changes associated with acute intraocular pressure elevation.
Wang YX et al(China)
Ophthalmology 122(10): 2022-2028, 2015
・暗室でのうつ伏せ誘発試験(DRPPT)で誘発された急性眼圧上昇に伴った視神経乳頭周囲のRPE変化について検討した。
・視神経乳頭形状が正常な人で、DRPPTで眼圧が15mmHg以上上昇した14名19眼の対象眼と、眼圧上昇が2-4mmHgであった21名26眼のコントロール眼で比較した。
・平均32.1±9.5mmHg(17-47mmHg)上昇した18/19眼(95%)では、RPE層が傍乳頭Bruch膜上に折れ曲ったり、外側に移動したりしていた。
・このRPE変化は視神経乳頭耳側で多く(16眼89%)、鼻側は2眼11%であったが、上方、下方では見られなかった。
・著明なRPE変化のあった数眼では赤外乳頭写真では傍乳頭β域の変化に相関していた。
・DRPPTの翌日にはRPE縁の移動は元に戻っていた。
・1/19眼ではIOP上昇はなかったがRPE変化があり、Bruch膜と区別がつかない陥凹が見られた。
・コントロール眼ではRPE変化はみられなかった。
・このような変化は緑内障患者の傍乳頭萎縮の病態の解明に役立つだろう(図)(TY)

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