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Ophthalmology

2018
125巻

完全失明者のメラトニン分泌抑制について

Ophthalmology 125巻(8号)2018

Suppression of melatonin secretion in totally visually blind people by ocular exposure to white light – Clinical characteristics.
Hull JT et al(MA USA)
Ophthalmology 125(8): 1160-1171, 2018
・多くの完全失明者は日内変動のペースメーカとなる光を見ることができないため、日内変動に同調できないが、小数の完全失明者は光の日内変動に同調し、メラトニンを抑制し、光に対して反応することができる。
・これらの光に対する反応は、メラトニンを含む本質的な光感受性を持つ網膜神経節細胞(ipRGC)、これは、日内変動のペースメーカに投影し、視覚をつかさどる杆体や錐体とは機能的に異なっているが、このipRGCが生き残っているためと考えられる。
・ここでは様々な眼疾患で完全失明した18名(49.8±11.0歳)における光受容について検討した。
・このうち3名は両眼の眼球摘出者のCtrlである。
・メラトニン濃度を7000 lux未満の白色光源下に6.5時間暴露後に測定し、その丁度24時間前に4 luxの薄暗い環境で測定したものと比較した。
・メラトニン濃度は18人中5名(症例#1~5)で明所視では33%以上の抑制がみられた。
・この5名は網膜色素変性2名、未熟児網膜症2名、両眼の網膜剥離1名である。
・18名中13名(症例#6-18)では抑制がみられなかった。
・この13名は未熟児網膜症3名、視神経症2名、不明の網膜症2名、先天緑内障1名、先天風疹症候群1名、麻疹網膜症1名と両眼眼摘者3名である。
・眼球摘出や眼球癆では光反応過程は残っていないが、失明疾患の種類とは無関係に光に反応する過程が残っている場合がある(図2)(TY)

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