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Ophthalmology

2019
126巻

POAGに対するPrimary SLT

Ophthalmology 126巻(9号)2019

Primary Selective Laser Trabeculoplasty for Open-Angle Glaucoma and Ocular Hypertension
Clinical Outcomes, Predictors of Success, and Safety from the Lase in Glaucoma and Ocular Hypertension Trial
Anurag Garg et al (UK)
Ophthalmology 126(9):1238-1248, 2019
未治療のOAGとOHTに対するPrimary SLT治療の有効性と安全性を多施設、前向きランダム試験で検討
初回治療としてSLTもしくは点眼治療にランダムに割り付け
治療前眼圧よりも20%以上眼圧下降を目標として治療を行った
初回SLT後2ヶ月以降に1回は追加SLTを認め、その後は点眼追加とする。
Outcome: 2ヶ月後の眼圧下降、SLT36ヶ月後の目標眼圧達成・点眼追加無し・視野障害進行無し、最初のSLT後のIOP下降、点眼不要となる因子、レーザー後の合併症頻度
SLT群:355名611眼(OHT 195, OAG 416) <36M後 314名536眼>
drop群:362名622眼(OHT 185, OAG 437) 
2ヶ月後の眼圧下降効果ではSLT群、drop群で差は無かった
IOP下降率:2M目
SLT群:OHT 29.7%、OAG 26.1% (有意差なし)
術前眼圧が高いほど眼圧下降率が大きかった
Drop群:OHT 27.9%、OAG 27.9% (有意差なし)
              99.3%は1剤、ほとんどがPG
治療前眼圧と性別が早期(2M)の予測因子であった
SLT1回または2回で
12ヶ月目で82.5%、24ヶ月目で79.2%、36ヶ月目で74.6%が目標眼圧を点眼なしで達成できていた
SLT1回で
12ヶ月目で75.5%、24ヶ月目で66.5%、36ヶ月目で58.2%が目標眼圧を点眼なしで達成できていた
どちらもすべての時期で、OHTとmild OAGがmoderate/severeOAGよりも高い達成率であった(進行した緑内障の方がより厳しい眼圧下降基準としたためと考えられる)
36ヶ月目での点眼なしの予測因子:SLTのトータルパワーと2MでのIOPが有意差
成功群:92.6mJ  不成功群:87.7mJ ほとんどオーバーラップしている
点眼アドヒアランスが非常に悪い人では、選択肢の一つと思われる(MM)

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