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Ophthalmology

2022
7巻

ECPの既往はその後のレクトミーの成績に影響を与えるか

Ophthalmology 7巻(260号)2022

Does prior endoscopic cyclophotocoagulation (ECP) affect subsequent trabeculectomy outcomes?
Abhijit Anand Mohite, et al. Graefe’s Archive for Clinical and Wxperimental Ophthalmology 7(260): 1975-1982, 2022 

・Retrospective case-controlled comparative study
・ECP後にTLEを行なったGroup1
・初回手術としてTLEを行なったGroup2
・ECPもしくはPhaco -ECPを行なった62眼のうち12眼(19.4%)が追加手術を行ない、9眼がGroup1に組み入れられた。(2眼は観察期間が2年以内、1眼はバルベルトインプラントを実施)
・ECPから追加手術までの平均期間:22.7(3.2-76.8) month、 66.7%は6ヶ月以降
・Group2は同時期に実施し、緑内障の病期、人種、年齢、執刀医、眼圧下降薬、過去のレーザー手術についてGroup1にマッチした9眼を対象とした。
・最低2年間術後フォロー 4年以上経過観察したのは 55.6% (5/9) vs 66.7% (6/9)
・ベースライン
・眼圧 23.7±7.7 mmHg vs 26.0±6.7 mmHg  (p=0.452)  
・点眼 3.4±0.9 vs 2.8±1.4 (p=0.274)
・2年後の結果
・眼圧 10.6±5.2 mmHg vs 12.9±4.0 mmHg  (p=0.285)  
・点眼 0.1±0.3 vs 0.1±0.4 (p=0.931)
・Complete success (IOP<16mmHg w/o med.) rate 77.8 % vs 88.9 % (p=0.527)
・Qualified success (IOP<16mmHg w/ med.)は両群とも11.1%
・Combined success rate (IOP<16mmHg) 88.9%(8/9) vs 100%(9/9) (p=0.318) 
・両群とも内服は無い
・Failure (追加濾過手術、光覚喪失)  11.1% vs 0% (p=0.318)
・Group1 で光覚喪失 Group2では36ヶ月後にBGI実施している
・低眼圧、ニードリング、CME、遷延性のぶどう膜炎、再手術の割合に有意差なし
・結論
・ECP既往があってもレクトミーの手術成績に影響はないが、ECPは初回手術として安全でその後のレクトミーの必要を減らす可能性がある。(MM)

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