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Ophthalmology

2023
130巻

黄斑円孔の手術までの期間と術後視機能

Ophthalmology 130巻(2号)2023

The effect of macular hole duration on surgical outcomes. An  individual participant data study of randomized controlled trials.
Murphy DC et al(UK)
Ophthalmology 130(2): 152-163, 2023
・特発性全層黄斑円孔(iFTMH)手術後の視力改善に対する術前迄の症状持続時間について検討した。
・2000~2022年の文献を調査した。
・適合した12文献940眼の結果で、症状の持続の中間値は6か月(4分位値は3-10ヶ月)である。
・初回治療での閉鎖率は81.5%であり、閉鎖可能性と症状の持続時間には相関がみられた。
・ロジスティック回帰分析では、手術が1か月遅れる毎に閉鎖率は0.965倍(95%CI=0.935-0.996 p=0.026)であった。
・ILM剥離、ILM片移植、術前の良いBCVA、術後うつ伏せ姿勢、iFTMHが小さいことが、初回閉鎖率に相関していた。
・閉鎖が得られた症例の術後最高視力の中間値はlogMARで0.48(20/60)であったが、ロジスティック回帰分析では、手術が1か月遅れる毎にlogMARで0.008悪くなっていた(95%CI=0.005-0.011 p<0.001)。
・手術までの期間は解剖学的にも視機能的にも影響があり、できるだけ早期の手術が望まれる。(TY)

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