Relationship between blood pressure and rates of glaucomatous visual field progression. The vascular imaging in glaucoma study.
Donkor R et al(FL USA)
Ophthalmology 132(1): 30-38, 2025
・全身の血圧(BP)と標準自動視野検査(SAP)の変化率との関係を、64名の患者(平均年齢68.4±7.6 歳)の124眼(緑内障91眼、緑内障疑い33眼)で調査した。
・ベースライン時に、24時間自由行動下血圧測定(ABPM)を行い、4カ月ごとに平均動脈圧(MAP)、収縮期血圧(SBP)、拡張期血圧(DBP)とSAPを測定し、血圧がSAPの平均偏差(MD)の経時的変化率に及ぼす影響を解析した。
・28.3±6.0カ月で平均8.9±1.5回のSAP検査を行なった。
・MD変化率の中央値は0.14dB/年(-1.21〜0.96 dB/年)で、9眼(7%)が中~速い進行であった(MD変化率<-0.50 dB/年)。
・24時間平均MAPあるいは、SBPが10mmHg低いごとに、MDの減少速度は-0.171 dB/年(P = 0.045)と、-0.137dB/年(P = 0.023)早かった。
・平均SBPが低いことも、MDの進行と有意に関連していた(P= 0.003)。
・中等度から高速の進行者(MDの傾きが-0.50dB/年より速い人)は、日中(13時から21時)で進行の遅い者よりも有意に低いSBP値を示したが、日中の平均動脈圧(MAP)を平均すると、両グループ間に有意差は認められなかった(P=0.517)。(TY)