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その他のジャーナル

2014
58巻

透明・着色IOLとメラトニン抑制

その他のジャーナル 58巻(4号)2014

Estimation of the melatonin suppression index through clear and yellow-tinted intraocular lenses
Ichiya Sano, Masaki Tanito, et al. (島根大)
Jpn J Ophthalmol  58(4): 320-326, 2014
【目的】透明・黄色着色IOLにおいて、視覚に拠らない光受容の機能を反映するmelatonin suppression index (MSI)を評価する。
【対象と方法】IOLに20Wの白色蛍光灯を照射し、300~800nmの波長の透過率を測定。各波長でのメラトニン抑制データ【Fig.2、過去の報告より】からMSIを算出。
IOLは13種類(透明6種、着色7種)、それぞれ3つのパワー(+10D、+20D、+30D)で分析
【結果】MSIは透明IOLで1.12 -1.18 mWcm-2 sr-1、着色IOLで0.74 -1.01 mWcm-2 sr-1。すべての着色IOLで透明IOLより有意にMSIが低かった (p<0.0001 – 0.0021)
透明IOLでは6種類ともレンズパワー間でMSIの有意差みられず。着色IOLでは1種類を除いたすべてにおいてハイパワーIOLがローパワーIOLより有意にMSIが低値であった (p<0.0001 – 0.0055)。
Phakic eye(過去の報告でMSI 1.03 mWcm-2 sr-1)と比べると、透明IOLのMSIは高値 (遮断率 -14.6~ -8.4%)であり着色IOLのMSIは低値 (2.6~28.1%)であった。
Aphakic eye(過去の報告でMSI 1.21 mWcm-2 sr-1)と比べると、透明IOL (遮断率2.1~7.4%)、着色IOL (16.7~38.6%)ともにMSIが低値だった。
【結論】透明IOLに比べて、着色IOLはサーカディアンリズムに関連する光をより多く吸収する。いくつかの着色IOLではレンズパワーが有意にMSI値と関連した。MSIの減少度がサーカディアンリズムにどう影響するのか今後明らかにされる必要がある。(MK)

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