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その他のジャーナル

2021
63巻

眼瞼痙攣に対する遮光レンズの効果

その他のジャーナル 63巻(5号)2021

三村治、木村亜紀子、岡本真奈、五味文、仲村真一(兵庫医大)
眼科 2021 : 63(5) 465-471

【目的】
・短波長光のカット率の異なる2種の遮光レンズ眼鏡装用で、羞明が改善するか、またカット率の差で羞明の改善率に差がみられるかを検討
【対象および方法】
・羞明を訴える眼瞼痙攣の初診患者20例、A型ボツリヌス毒素(BTX-A)治療中の再診患者12例
初診患者では2種類の遮光レンズをそれぞれ4週間(計8週間)、
再診患者では両者を適宜4週間装用
・装用前後および装用レンズ間の羞明の自覚をvisual analogue scale(VAS)で評価
・2種のレンズは視感透過率がほぼ同じ75%前後であるが、短波長光のカット率に差があるもの(YE:85%,PN:52%)を使用
【結果】
・VASは装用前76.0⇒装用後YEは39.3,PNは48.1、ともに有意に改善
・装用前を100%とした改善率;
初診:YE 45.5±33.4%、PN 34.6±41.8%
再診:YE 53.7±20.9%、PN 40.9±23.3%
全体:YE 48.6±29.2%、PN 37.2±34.9%
どの層でもYEが10%以上良好であったが有意差みられず
・初診群で2例(10%)がYE装用、1例(5%)がPN装用により羞明の著明な減少を認め、その後のBTX-A注射を希望せず
・再診群では全例BTX-A注射の継続を希望
【結論】
眼瞼痙攣患者ではその羞明の軽減に遮光レンズは有効で、特に短波長光のカット率の高いレンズが望ましい。また患者総数の1割以上で遮光レンズのみで満足し、BTX-A治療を回避できる可能性がある。(MK)

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