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その他のジャーナル

2025
14巻

焦点深度拡張型コンタクトレンズ(EDOF CL)を装用した40%以上の患者で眼軸長の安定化または短縮が認められた

その他のジャーナル 14巻(5号)2025

Axial Length Stabilization or Reduction in over 40% of Patients Wearing Extended Depth-of-Focus Contact Lenses
Debabrata Hazra, et al. (慶應大学)
J Clin Med. 2025 Mar 5;14(5):1750.
・目的:中心焦点や周辺焦点のぼけを生じず、網膜全体の像質を向上させる新しいタイプの多焦点コンタクトレンズ(MFCL)であるEDOF CLが開発され、これまでの研究でEDOF CLを用いた近視抑制の有効性が確認されている。
・EDOF CL装用に伴う近視進行についてレトロスペクティブに調査した。
・対象と方法:近視の進行を抑制するためにEDOF CLを装用した24名の近視の小児(24眼、平均年齢13.9歳)、全例低濃度アトロピン点眼薬は併用していない。
・ベースライン時とEDOF CL装用1年後に眼軸長(AL)、等価球面度数(SE)、および中心窩脈絡膜厚(CT)を測定し変化を比較した。
・0.05 mm以上の眼軸長短縮を認めた症例を眼軸長短縮と定義した。
・脈絡膜の日内変動を考慮し、CT値の変化は年間20 µm以上の増加または減少と定義した。
・結果:ベースライン時の平均AL、SE、CTはそれぞれ26.31mm、-6.38ディオプター(D)、235µmであり、1年後にはそれぞれ26.40mm(p = 0.03)、-6.61D(p = 0.05)、244µm(p = 0.18)であった。
・ALは20.8%で減少(≧-0.05mm/年)し、20.8%で維持、58.4%で増加(≧+0.05mm/年)した。
・ALが減少した患者の平均屋外活動時間は200.6分/日であり、ALが増加した患者は126.7分/日であった。

・ALの変化はCTの変化と有意に相関しており(β=-0.46、p < 0.05)、ALが短縮した患者の80%でCTが増加した(≧+20µm/年)。
・結論: EDOF CL装用眼においてALが減少した症例が20.8%認められ、そのうち80%でCTが増加していた。
・ALが減少した症例は増加した症例に比べ、1日平均3時間以上の長時間の屋外活動をしていた。
・屋外活動時間が十分かつEDOF CLを装用することで、近視のALの伸長を抑制できる可能性が示唆された。(CH)

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