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Retina

2010
30巻

網膜剥離治療における強膜内陥術は、硝子体手術に勝るか

Retina 30巻(1号)2010

Recovery of retinal function after recent-onset rhegmatogenous retinalo detachment in relation to type of surgery.
Schatz P et al(Sweden)
Retina 30(1): 152-9, 2010
・発症後7日未満の裂孔原性網膜剥離の硝子体手術後の経過を強膜内陥手術後のものと比較した。
・OCT、full-field ERG、multifocal ERGを術前と術後6ヶ月目に測定した。
・Multifocal ERGの振幅は両手術とも、剥離網膜部、黄斑部で術後有意に改善した。
・Full-field ERGでの、rod機能、rod-cone機能、cone 30Hz flicker振幅は、両手術とも術後改善はしたが、正常からはいずれも有意に低下していた(p=0.0002, p=0.00005, p=0.001)。
・30Hz flicker ERGの潜時は、強膜内陥手術では正常と有意差がなかったが(p=0.452)、硝子体手術では有意に遅れており(p=0.001)、網膜内層機能低下が示唆された。
・硝子体手術中の酸素飽和度の上昇、術中の硝子体内還流液の温度、眼圧上昇spike、術中の剥離網膜の振動、光毒性などが関与しているのでは?

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