眼科JOURNALトップ > Retina > 黄斑前膜手術時の残存細胞増殖について

Retina

2012
32巻

黄斑前膜手術時の残存細胞増殖について

Retina 32巻(3号)2012

Residual cellular proliferation on the internal limiting membrane in macular pucker surgery.
Gandorfer A et al(Germany)
Retina 32(3): 477-85, 2012
・ILM剥離を行うか否かで黄斑前膜ERMの除去が完全にできたかどうかを検討した。
・22例の特発性ERMで、まず最初にERM剥離を行い、その後、brilliant blueで染めた。
・もし、ILMがあれば、剥離した。ERMとILMは別に集めて、干渉顕微鏡、免疫化学、透過電顕で検査した。
・14例(64%)でERM剥離後にILMは残存していたが、8例(36%)ではERMとILMは一緒に剥がされていた。
・ERM剥離だけでは、平均20%(2-51%)の細胞がILM上に残されていた。
・殆どはILM上のグリア細胞で、一部がhyalocyteであった。
・9眼では細胞は集積していた。ERMとILMが一緒に剥がれた群では、細胞増殖はILM上に付着していたが、ILMを続けて剥離した群では、ERMとILM間にコラーゲンが存在していたことから、この群では、ERM剥離時に硝子体皮質の分離が起こり、細胞の付着したILMが残ったと考えられた。
・ERM剥離だけでは約2/3の症例で細胞の20%がILM上に残ったままとなるため、これらが増殖してERM再発が起こりうる。
・ERM剥離後にILMを染めてしっかり剥離する必要があるだろう。

過去のアーカイブ