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Retina

2014
34巻

層状黄斑円孔にみられる黄斑前膜の特徴

Retina 34巻(8号)2014

Epiretinal proliferation seen in association with lamellar macular holes. A distinct clinical entity.
Pang CE et al(NY USA)
Retina 34(8): 1513-1523, 2014
・主に層状黄斑円孔(LMH)に伴って見られる lamellar hole-associated epiretinal proliferation(LHEP)の病態について検討した。
・1104例2030眼のLMH(197眼)、黄斑全層孔(99眼)、黄斑前膜(1734眼)についてOCT像を検討し、LHEP像と従来のERMとを比較した。
・LHEPは68/2030眼(3.3%)にみられ、内訳は88.2%がLMH、11.8%が全層円孔であり、LMHの30.5%(60/197眼)、全層円孔の8.0%(8/99眼)に該当した。
・従来のERMにはLHEP像は1例もみられなかった。
・LHEPは網膜中層と連続する均一な中等度反射の充実性物質であり、LMHに伴ったLHEPでは98%はHenle層で網膜が分離していたが、88%では層状円孔の基底から増殖性網膜前組織にかけて結合織がみられた。
・ERMと違い:LHEPでは牽引作用はみられず、63か月迄の経過中、97%はその様態は安定していた(図)(TY)

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